
新しい AI アシスタント、Zoom AI Companion が登場!
Zoom AI Companion で、生産性とチームのコラボレーションを向上させましょう。該当する有料の Zoom プランがあれば追加料金なしでご利用いただけます。
Zoom の内部監査チームは、Zoom AI Companion を搭載して機能強化された Zoom Docs と Zoom Meetings を使うことで、ビジネス プロセスのドキュメント作成業務に費やす時間を 80% 短縮できると見積もっています。
更新日 November 14, 2024
公開日 September 09, 2024
人工知能(AI)に懐疑的な人がいる一方、AI によって私たちの生活が無限に楽になると確信している人もおり、両者の間には大きな溝があります。この新しいテクノロジーが日常業務のワークフローに溶け込む様子を誰もに理解していただくため、AI Companion を使用して短時間で大きな成果を上げる方法をご紹介します。
今回例にあげるのは、最近プロセスに変化を加えた Zoom のあるチームです。このチームでは、Zoom ミーティングでのディスカッション内容を Zoom Docs と AI Companion を使用して実用的な成果物に変えることで、作業時間を最大 80% 短縮できたと推定されています。この事例は、ある特定のタスクを 1 つのチームが行ったものにすぎませんが、文字起こしや AI Companion を駆使すれば、Zoom Meetings で生まれた知識や情報すべてをひとまとめにできる可能性があることは明らかです。
Zoom の内部監査チームは、より時間を要するタスクの 1 つを自動化するよう取り組んできました。それは、サーベンス オクスレー法(SOX)コンプライアンスのために社内外の監査人が必要とするドキュメントである、プロセス フローチャートに付随するプロセス スクリプトの作成を自動化することです。SOX コンプライアンスに詳しくない方のために、ここで簡単にこの法律をご紹介します。
米国の上場企業は、2001 年の不正会計事件をきっかけに制定された米国サーベンス オクスレー法(SOX 法)に準拠することが義務づけられています。この法律は、米国証券取引委員会(SEC)と公開会社会計監督委員会(PCAOB)によって定義された権威あるガイダンスに準拠することを要求しています。
この取り組みと、SOX 法のコンプライアンス要件遵守を支持するには、企業の経営陣と外部監査人の双方が、完全かつ正確な財務報告書作成に重大なリスクをもたらす可能性のあるエンドツーエンドの取引プロセスを理解する必要があります。これを遂行するための業界標準の方法は、文書化されたビジネス プロセス フローチャートとスクリプトを確認すると同時に、財務取引のライブ ウォークスルーを実施して、財務および関連する IT プロセスの設計と有効性を評価することです。
Zoom の内部監査チームは毎年 60 を超えるプロセスの評価を実施しており、これには関係者との 100 回を超えるウォークスルー ミーティングの実施が含まれます。従来は、ミーティングでの手書きの議事録作成、議事録の統合、手作業でのドキュメント作成が必須でした。
ウォークスルー ミーティングで行われるスクリプトの下書きや、それを文書化するプロセスは、膨大な時間を要します。この問題に対処するため、Zoom の内部監査チームは、内部関係者から得た情報を誰もが理解でき、さらに監査人が SOX 法のコンプライアンス プロセスに活用できる形に簡単にまとめられる、最適かつもっとも効率性の高い方法を見つけなければなりませんでした。
これまでのチームの経験から言うと、AI Companion を使用しない場合、詳細なプロセス スクリプトの作成には下書きから編集、検証、レビュー、完成までにおよそ 1~2 週間かかることがありました。AI Companion を使用して最初の手順を簡素化することで、文字起こしをスクリプトの下書きに変換するプロセスが 5 分以内にまで短縮されました。手作業での編集やチームによる検証作業は引き続き必要ですが、ミーティング議事録を即利用可能なドキュメントの下書きに変換するという序盤の労力が大幅に削減されました。チームは、この方法を以下のようにして行いました。
上記のプロセスは、SOX コンプライアンスに関わるビジネス プロセス スクリプトの作成、編集、維持とともに、関係者が現在、必要なドキュメントの下書きや改訂作業に費やしている時間を短縮するために設計されたものです。スクリプト作成の時間を短縮すれば、成果物の完成度を上げる時間ができるほか、さらに重要なのは、財務報告書でリスクの高い領域の評価と管理に注力する時間を優先させるよう、再考できます。
Zoom ミーティングの文字起こしを、編集可能な便利なドキュメントに変換します。Zoom Docs で直接、AI Companion に簡単な編集とコンテンツの変換をするよう指示します。
このプロセスが、ひときわ特殊なコンプライアンス タスクにのみ役立つものだとは考えていません。Zoom ミーティングで誰かが何かを声に出して説明したら、いつでも AI Companion を使って Zoom ミーティングの文字起こしを解析でき、そうなると、その説明内容をドキュメント化したくなるものです。複雑なデジタル トランスフォーメーション施策の一環として、詳細なデスクトップの手順を作成したり、ビジネス要件定義書(BRD)や将来的な採用プロセス ドキュメントを文書化したりする場合は、Zoom Docs の使用を検討してください。
もちろん、AI Companion がいくら有能でも、ボタン 1 つでレビュー可能なスクリプトを完璧に作成できるわけではありません。上記の手順でもわかるとおり、最初の文字起こしを生成するためには人間がミーティングを行い、プロンプト エンジニアリングを使用し、プロジェクト終盤では手動による編集も必要です。
ですが、最初の手順であるミーティングの文字起こしをしたり、重要なパートを抜き出したり、適切なフレームワークで収集したりする作業は、AI Companion にすべて任せられます。そのため、内部チームの労力や時間は、重要な成果物完成のための作業に振り向けられます。これらのプロセスが一般的なユースケースで確立されれば、わずか 5 分でプロセスを完了できます。
Zoom の内部監査チームは、上記のプロセスを使用すれば、最終的な編集作業や関係者との調整、正式な承認作業に費やす時間が、複数のチームで数週間にわたって追加で最大 4~20 時間になるだろうと推定しています。大まかに見積もると、これで 90% とは言わないまでも、少なくとも 80% の時間が節約できることになります。この作業はすべて Zoom Docs 内で直接実行できるため、AI ツールとワープロとの間でコピー&ペーストを行う必要もありません。Zoom Docs と AI Companion は、かつてないほどしなやかに連携します。
最後に、今回ご紹介した方法は 1 つのプロセスを改善するだけではありません。タスクの遂行方法はいろいろありますが、Zoom Workplace と AI Companion を使用すれば、より注力すべき業務に費やせる選択肢が増えるということです。AI Companion は、Zoom アカウントに割り当てられている有料サービスに含まれており、追加料金なしで利用できるため、Zoom では、時間節約につながるこのツールを誰もが公平に使用できる機会を提供しています。
Zoom Docs について、また柔軟な AI テンプレート、コラボレーションのための画面共有、整理しやすいデータテーブルなどの機能の使用方法について、詳細をご覧ください。