CX コンタクト センター

MultiCaaS とは何か?なぜ今後のコンタクト センター形態なのか?

MultiCaaS の概要、そして MultiCaaS が今後の業界を形成するコンタクト センターのトレンドとなる理由について探ります。

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更新日 May 13, 2024

公開日 February 23, 2024

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コンタクト センター リーダーや IT リーダーにとって、これ以上頭字語が増えるのは御免だという気持ちはもっともです。しかし、この業界の最新の頭字語、MultiCaaS となると話は別です。これはビジネス エコシステム全体を運用するために必要な、唯一の CaaS の頭字語です。MultiCaaS は、Unified Communications as a Service(UCaaS)と Contact Center as a Service(CCaaS)を組み合わせた用語です。では、カスタマー サービス組織にとって何を意味するのでしょうか?付加価値を持つ AI 機能とともに MultiCaaS を採用すれば、未来志向のコンタクト センターが実現します。

Omdia の最新レポート「2024 Trends to Watch: Unified Communications and Collaboration(英語)」では、「これまでのところ、Zoom は MultiCaaS [ソリューション] に関してほかのベンダーよりも強いけん引力を発揮しているようです」と説明されています。



2024 年以降、
AI 主導のアプローチを採用する MultiCaaS が優れた顧客体験やエージェント体験を実現していく理由を見ていきましょう。

1. MultiCaaS のメリット

近年ますます多くの顧客が UCaaS と CCaaS の統合型(MultiCaaS)ソリューションに移行し、カスタマー サービス業務だけでなく組織全体の業務を強化しています。その理由を一部ご紹介します。

2. MultiCaaS がもっとも効率性を発揮する場面

すべてのコミュニケーションが集約された単一プラットフォームを活用することで、社内チームや顧客対応エージェントに一貫性のある体験を提供できます。エージェントは、顧客との通話や操作中のインターフェースから離れることなく各分野の専門家と連絡が取れます。これは普段チームが広範囲に分散しており、リモートやハイブリッドのスケジュールで作業する場合に特に有用です。最終的に、こうした効率性のおかげで通話による解決が迅速化し、顧客は時間が無駄にならなかったと実感するため、CSAT スコアにプラスの影響を与えることができます。

Phoenix Franchise Brands は、UCaaS および CCaaS の統合型プラットフォームがもたらすメリットを享受している企業です。マーケティングおよび広告部門のディレクター、Riley McEntire 氏は次のように述べています。

「Zoom Contact Center のおかげで、以前は 30~45 名必要だったチームメンバーの人数を、15~20 名まで削減できました。 顧客関係管理プラットフォーム、コンタクト センターのウェブデバイス、チームメンバーとのチャットに使用するまったく別のプラットフォーム間での切り替え操作が不要になったため、チームメンバーに大幅な余力が生まれたのです。」

3. 契約ベンダーはシンプルに 1 社のみ

UCaaS および CCaaS ソリューション向けに単一ベンダーを活用する別のメリットとして、日々多様なチームが利用するアプリを統合できる点があります。Okta の最新調査によれば、2,000 名以上の従業員を抱える組織では平均 211 ものアプリを利用しています。お使いのコンタクト センター ソリューションに推奨アプリを連携することで、プログラム間の切り替えを行う無駄な時間を減らし、摩擦を最小限に抑えることができます。皆様のエージェントは部門間でコラボレーションやコミュニケーションを行い、顧客情報(CRM、サポート、お支払いなど)にリアルタイムにアクセスすることで時間を節約できます。

また、複数のシステムにわたる従業員トレーニングに費やす多大な手間も省くことができます。コンタクト センター ソリューションがお使いのコミュニケーション プラットフォームの拡張版であれば、従業員は慣れ親しんだやり方で作業できることでしょう。AVI-SPL のグローバル サポート サービス部門副社長の Phil Caiazzo 氏は次のように認識しています。

「シンプルなインターフェースと、慣れ親しんだ Zoom プロダクトのデザインと操作性を合わせもつこのプラットフォームは、チームにとって理想的です。」

4. 収益向上

コミュニケーションを単一の MultiCaaS バンドルに統合することで、IT チームの満足度が高まり、予算も削減できます。複数のベンダー管理は高額かつ複雑になることもあります。単一ベンダーならば、総所有コスト(TCO)を削減し、リソースを節約して、チームに貴重な時間を還元できます。

企業が UCaaS および CCaaS 統合型プラットフォームで成功を促進する仕組みに関する Metrigy の最新調査によれば、MultiCaaS アプローチを採用する企業は平均して多大なコスト削減を体験していることが判明しています。このような企業は 18% の運用コスト削減に加え、収益を 22.6% 向上させることにも成功しています。

AVI-SPL はこのような収益向上のメリットを体験した企業の 1 つです。Zoom Meetings および Zoom Phone とともに Zoom Contact Center を導入した結果、全体でおよそ $70,000 以上もの年間費用が削減されたのです。

5. 一歩先を行くカスタマー サービス機能

UCaaS および CCaaS 統合型プラットフォームにより、エージェントは最大限時間を活用できるようになります。さらに、使いやすい統合型単一プラットフォーム上ではバックオフィス専門家とスムーズに連絡が取れるため、最終的に優れたサービスを提供し、価値を高め、より強い達成感を得られるようになります。Punk CX 社長の Adrian Swinscoe 氏は、昨年の Zoomtopia カンファレンスで統合型の顧客体験(CX)および従業員体験(EX)の重要性について以下のようにコメントしました。

「エージェントに寄せられる問い合わせはより緊急性を増しています。統合型スタックを活用すれば、問題解決のために組織全体でよりシームレスに作業でき、顧客が望む応対を正確かつタイムリーに提供できます。これはエージェントのベスト パフォーマンスの発揮をサポートすることにもつながります。各コンタクト センターは、今すぐ MultiCaaS を活用して競合他社の一歩先を行く必要があります。」

 

さらに、革新的かつ最先端のプロバイダーが提供する単一型 MultiCaaS バンドルを活用することで、コミュニケーション スタック全体を通じて高度なテクノロジーのメリットを享受できます。

たとえば AI は次のように活用できます。生成 AI は今注目のトピックであり、コンタクト センターのエージェントおよびスーパーバイザーが担う業務の大幅な簡素化をサポートします。Zoom AI Companion* で利用可能なチャットや通話の要約などの機能により、各エージェントはより多くのコンテキストを取得して転送通話や折り返し通話を迅速かつ効率的に処理し、通話時間を減らして顧客のフラストレーションを緩和できます。高品質な顧客体験や従業員体験の構築を考慮する場合、この AI 革命は間違いなく転機となります。AI はワークフローを合理化し、エージェントの能力を向上し、顧客満足度を高め、最終的に企業を成長させる単一プラットフォーム アプローチ、MultiCaaS の核となるものです。事実、McKinsey の調査レポート「The state of AI in 2023: Generative AI’s break out year(英語)」によると、アンケート対象者の 10% が AI の活用でサービス業務の収益が 10% 以上増加したと報告しています。

6. MultiCaaS ソリューションの導入に向けたファースト ステップ

MultiCaaS の台頭はすでに始まっています。Omdia の最新レポートによれば、64% の CCaaS 顧客は UCaaS および CCaaS の統合型バンドルの購入を検討しています。

しかし、実際に導入プロセスを開始するのは少しハードルが高く思えるかもしれません。そこでとるべき最適なアプローチは、CX 戦略を評価し、単一プラットフォーム ソリューションのニーズを特定することです。UCaaS と CCaaS を統合して成功を実現する方法に関する Metrigy の最新レポートと、Zoom のコンタクト センター アップグレード チェックリストは、皆様の意思決定をサポートするためのツールとして役に立ちます。

Zoom には、お客様と連携してイノベーションを促進し、最新型 AI イノベーションを搭載した実用的かつ使いやすいソリューションを開発するという理念があります。Omdia でこのような取り組みを評価いただいたことは非常に光栄です。Omdia レポートでは次のように述べられています。

「本認定により、UCaaS および CCaaS 分野におけるリーダーとしての Zoom の地位が明確化され、その堅牢な機能、高度な AI 機能、使いやすいインターフェースの優秀さが証明されます。Zoom は有力な選択肢として傑出した存在です。MultiCaaS フレームワーク内において調査結果どおりのパフォーマンスを発揮し、AI 搭載型の優れたコラボレーション機能や作成機能を実現する取り組みが際立っています。」

一方で実際の MultiCaaS とは、どのようなものでしょうか?たとえば UCaaS および CCaaS を Zoom と統合することで、Zoom Contact Center エージェントが Zoom Team Chat からリアルタイムで各分野の専門家にアクセスし、Zoom Meetings でチームコールに参加して、Workvivo(Zoom の最新従業員エンゲージメント プラットフォーム)で企業のニュースや文化へのつながりを強めることができるようになるでしょう。このことは最終的に、つながりを強め、管理を簡素化できる、合理化された費用対効果の高い AI 主導型組織の構築を促進します。

Zoom は皆様の MultiCaaS プロセスを喜んでサポートいたします。ぜひ Zoom までご連絡ください。弊社のコンタクト センター専門家が皆様の選択肢についてご説明させていただきます。

* 注: Zoom ユーザー アカウントに有料サービスが割り当てられているお客様は、Zoom AI Companion を追加料金なしでご利用いただけます。AI Companion は、地域や業種によってはご利用いただけない場合があります。

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