AI Companion AI レポート

IT リーダー向け Zoom AI Companion 2.0 ガイド

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更新日 December 20, 2023

公開日 December 20, 2023

IT リーダー向け Zoom AI Companion 2.0 ガイド

ますます多くの組織が、AI を「あったらいいな」ではなく、従業員にとって必要不可欠なテクノロジーと捉えるようになっています。IT リーダーは、このデジタル トランスフォーメーションの波の最前線に立ち、従業員のコラボレーションとコミュニケーションを効果的に支援する適切なテクノロジーを導入する使命を担っています。

利用できる AI ソリューションが極めて多いため、さまざまな要因(コスト、品質、連携、セキュリティとプライバシーなど)に基づいてさまざまなツールを評価し、テストするチームは、手に負えないと感じているかもしれません。信頼できる効果的なソリューションを探し出すには時間がかかります。とはいえ、ぐずぐずしていると、それはそれで落とし穴にはまりかねません。仕事熱心な従業員に承認済みの AI ツールを提供できなければ、従業員は業務に未承認のアプリを使い始めるかもしれません。そしてリーダーは、会社のデータがどのように取り扱われているのか、またはデータがサードパーティの AI モデルのトレーニングに使われているのかどうか、把握できなくなってしまいます。また、AI がもたらすメリット、生産性の向上も見込めません。

リーダーはまた、どのように既存のワークフローに AI を組み込み、ユーザーをオンボーディングし、従業員が AI を使用できるように AI の価値を伝えるかにも、頭を悩ませているでしょう。

そこで登場したのがスマート AI アシスタントの Zoom AI Companion 2.0 です。信頼性の高い Zoom Workplace プラットフォームに組み込まれた Zoom AI Companion 2.0 は、従業員にとってすでに使い慣れたコラボレーション体験の一部で、ミーティングやチャット スレッドを要約したり、チームチャットやメールでメッセージの文章を作成したり、ホワイトボードや Zoom Docs でブレインストーミングしてアイデアを整理したりすることを簡単に行えます。また、対象となる Zoom プラン* の有料ユーザーは追加料金なしで利用できるため、新しいツールのために予算をやりくりする必要はありません。

AI Companion を積極的に検討している方も、効果的に実装するためのガイダンスを探している方も、以下に必要な情報をまとめたしたのでご覧ください。AI Companion 2.0 に馴染みがない方は、チームへの有効性についてもご確認いただけます。

セキュリティとプライバシーのレビュー: 質問への回答

企業のデータを安全に保ち、潜在的なリスクを軽減するためには、あらゆるアプリケーションの厳格な評価が不可欠です。「責任ある AI」に対する Zoom のコミットメントにおいてカギとなるのは、セキュリティとプライバシーをプロダクトの中心に据えることを重視した、Zoom の揺るぎないケア精神の文化です。組織ですでに Zoom を使用しているのであれば、Zoom Workplace プラットフォーム全体でどのようにセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスを優先しているか、よくご存知でしょう。

ここで、もっとも重要なことをお伝えします。Zoom が、お客様のオーディオ、ビデオ、チャット、画面共有、添付、その他のコミュニケーション関連のカスタマー コンテンツ(投票結果、ホワイトボード、リアクションなど)を使用して Zoom またはサードパーティの人工知能モデルをトレーニングすることはありません。

Zoom のセキュリティとプライバシーに関する取り組みについて詳しくご存知でない方は、 AI Companion のセキュリティとプライバシーに関するホワイトペーパーをご覧ください。Zoom プロダクトの機能と責任ある AI へのアプローチを詳細に説明し、Zoom の AI ソリューションを評価する際に寄せられることの多い質問に多数お答えしています。

ホワイトペーパーの内容:

  • Zoom によるお客様データの使用方法と保護方法
  • データフローとサードパーティへの伝送(該当する場合)
  • AI Companion の各機能の具体的なデータ保存と保持の詳細
  • 生成 AI 機能の開発プロセス

ぜひ、AI Companion のセキュリティとプライバシーに関するホワイトペーパーをダウンロードしてください。

AI Companion の制御と設定の詳細

管理者は、管理ポータルのアカウント設定ページから、アカウント全体で機能を有効 / 無効にできます。お客様は、これらの一部機能 / 全機能へのアクセス権を付与するユーザー(全従業員、または特定グループのみ)を選択できます(バージョン 6.2.5 以降が必要)。

これは、二者択一の選択ではありません。たとえば、従業員に AI Companion のミーティング要約機能を使用してもらいたいものの、メールやチームチャット作成機能など、特定の機能については、もう少しテストを遂行するまで使用を保留にしたい場合もあるでしょう。アクセスの / オフは、アカウント設定で簡単に切り替えることができます。

[AI Companion] タブをクリックすると、利用可能な各機能のオン / オフをアカウント レベルで切り替える機能が表示されます。

さらにきめ細かく管理するため、AI Companion 機能への従業員アクセスはアカウント レベル、グループレベル、ユーザーレベルで制御できます。

ここでは、例としてミーティング要約を使用しますが、ほかの AI Companion 機能でも同様です。

  • アカウント レベルでミーティング要約を有効にすると、アカウントのミーティング ホスト(特に、対象となる Zoom ライセンスを持つ組織内の従業員)は、AI によるミーティングの要約を開始できるようになります。
  • アカウント オーナーは、グループを作成し、AI Companion 機能へのアクセスをグループレベルで管理できます。そうすることで、ミーティングを主催している一部のユーザーに対してはミーティング要約へのアクセス権を付与する一方、ほかのユーザーにはアクセスを制限できます。このやり方は、試験的に導入する場合(設定方法については後程詳述)、またはその他適切な理由があるとき(コンプライアンスなど)に活用してください。
  • ホストは、ミーティング要約機能の有効 / 無効をユーザーレベルで選択できます。つまり、ホストは自分が主催するミーティングのミーティング要約を AI Companion に生成してもらうかどうかを、自分で決定できるのです。また、AI Companion をオンにするかオフにするかを、ミーティングごとに決定できます。

アカウント レベルとグループレベルでの設定に制限するには、ロックアイコンをクリックしてユーザーによる変更を拒否できます。たとえば、すべてのミーティング要約をミーティング ホストのみに送信するように設定できます。

カスタマイズ可能な設定により、管理者の制御機能がさらに向上

ある機能をオンにするとさらに選択肢が表示され、AI Companion が作成したアウトプットの共有方法とそのアウトプットへのアクセス方法も制御できるようになります。たとえば、ミーティング要約をオンにすると、その要約をホストのみに公開するか、ホストと社内の出席者のみに公開するか、社外からの参加者を含むミーティングの招待者全員と共有するかを決定できます。

従業員は AI Companion 2.0 を使用するタイミングを選択可能

従業員は、自分が主催するミーティングにおいて、ユーザーレベルで AI Companion の使い方を選択可能です。AI Companion を有効にして、主催するすべてのミーティングで自動的にミーティング要約が始まるようにすることも、手動で要約を開始するよう設定することも可能です。ホストはまた、自分が主催するミーティングについて、出席者が AI Companion に質問できるようにするかどうかも決定できます。ホストは、ミーティング中にこうした機能のオン / オフを切り替えることができます。

ミーティングの最中に AI Companion 機能がオンになると、出席者全員にその旨が通知されます。AI Companion 機能がミーティングで有効になると、ミーティング ウィンドウの右上に白い AI Companion アイコンが表示されます。上記の画像がその例です。

AI Companion 2.0 のテスト用にパイロット グループを作成

AI Companion を組織全体に展開する前に、一部の従業員グループによる試験運用を実施することができます。そうすることで、まずは小規模なユーザー基盤から機能を試し、フィードバックや学習結果を収集できます。AI Companion はきめ細かに制御できるので、手軽に実施できます。

  1. アカウントの [ユーザー管理] セクションで、テスト対象者用の新規グループを作成します。
  2. テスト担当者ではないユーザー用に別の新しいグループを作成します。
  3. アカウント設定で [AI Companion] タブをクリックします。
    • ここで、どの AI Companion 機能を有効にするか選択できます。これはアカウント レベルの設定になるため、アカウントのユーザー全員にこの設定が適用されます。次の手順では、テスト担当グループによるアクセスを許可しながら、より広範な組織によるアクセスは制限します。
  4. [ユーザー管理] でテスト担当グループを選択し、次に [AI Companion] タブに移動して、テスト担当グループにアクセスを許可する機能を有効にします。
  5. テスト非対象者(組織のテスト対象者以外のユーザー)グループを選択します。
    • [AI Companion] タブをクリックし、テスト非対象者グループの全機能を無効にします。
    • ロックアイコンをクリックして、このグループのユーザーが変更できないようにします。

必要であれば、テスト担当グループに別の管理者を割り当てることができます。この管理者には、管理者アカウントの全アクセス権はありませんが、テスト担当グループのメンバーの追加・管理は可能です。試験運用の管理をアカウント管理者以外に委任したい場合に最適な方法です。

従業員コミュニケーションのためのテンプレートとリソース

どのようなテクノロジーを導入する場合でも、従業員とのコミュニケーションは極めて重要です。結局のところ、従業員が何を利用できるのか知らなかったり、どのように役立つのかわかっていなかったり、快適に使用できなかったりしたら、おそらく新しいものを受け入れようとはしないでしょう。

ここでは、AI Companion が業務の効率化に役立つ方法をいくつかご紹介します。

  • ミーティングの最中にフィードバックや話し合いのポイントを把握したり、発言内容についてミーティング内質問をしたり、ウェブ検索結果に対する質問をしたりすることもできます。
  • オフィス外から戻ってきたら、未読チャットの要約、チャット チャネルの会話を基にしたアクション項目リストの取得、メールスレッドの要約が可能です。
  • 空白ページを前に途方に暮れたら、AI Companion に最初の下書き作成、アップロードしたドキュメントの要約、既存の下書きのトーン変更を指示できます。

AI Companion オンボーディング センターでは、組織への AI Companion 導入に役立つユーザーガイド、テンプレート、ベスト プラクティス、デモビデオなどをご用意しています。

以下に、AI Companion をチームに紹介する際のメール テンプレート例をご紹介します。このまま送信するのではなく、選択した AI Companion 機能やライセンスを所有する Zoom プロダクトに合わせて編集してから送信してください。

[employees] 各位

このたび、Zoom の生成 AI アシスタントである AI Companion が、ついに Zoom で利用できるようになりました。

AI Companion には、生産性とコラボレーションの向上に寄与する、日常業務全般に役立つよう設計された機能が多数そろっています。その機能を一部ご紹介します。

  • ミーティング要約: Zoom ミーティングを要約し、ミーティングの内容とアクション項目をまとめます。レコーディングしていなくても要約が可能です。また、長くなったチームチャット スレッドも要約してくれるので、会話の概要を把握して時間を節約できます。
  • 予定されているミーティングのアジェンダ作成: 過去のミーティングやチャット スレッドを基に、次回のミーティングのアジェンダ作成を AI Companion に依頼できます。
  • アップロード済みドキュメントの要約: AI Companion のサイドパネルに PDF、Microsoft Office ファイル、Google ドキュメントをアップロードしたら、AI Companion に重要な情報の要約を依頼できます。
  • リアルタイムで回答: 「自分の名前は言及されましたか?」「次のステップは何ですか?」など、ミーティングに関する質問にリアルタイムで回答してくれます。
  • 文章作成: プロンプトを提供するだけで、適切なトーンと長さでチームチャットのメッセージや Zoom Mail のメールを作成してくれます。
  • レコーディングの可視性を向上: レコーディングでは、以下の機能が利用できます。
    トピックごとにスマート チャプターに分割
    重要な情報をハイライト
    アクション項目を抽出
  • Zoom Docs、Zoom Whiteboard でのアイデア生成: プロンプトを基に生成したアイデアは、ブレインストーミング セッションの開始や、コンテンツの新しい下書き作成に役立ちます。

一般的な質問を以下にまとめました。

AI Companion を使用するかどうか選択できますか?

主催するミーティングでどの AI Companion 機能を使用するかは、お客様ご自身で制御できます。AI Companion の機能はいつでもオン / オフに設定でき、ミーティングで使用するかどうかを必要に応じて選択できます。ミーティング中でも、任意のタイミングで AI Companion をオン / オフに設定できます。ミーティング中に AI Companion が有効になっている場合は、ウィンドウの右上に光るアイコンが表示されます。AI Companion 機能を使用しているミーティングに参加すると、免責事項とともにその旨が通知されます。

ミーティングでの会話は、AI モデルのトレーニングに使用されますか?

Zoom は、お客様のオーディオ、ビデオ、チャット、画面共有、添付ファイル、その他のコミュニケーション関連のカスタマー コンテンツ(投票結果、ホワイトボード、リアクションなど)を Zoom またはサードパーティの人工知能モデルのトレーニングに使用することはありません。

どうすれば使用を開始できますか?

Zoom の使用中に、Meetings ツールバー、Team Chat、Mail、Zoom Whiteboard で AI Companion アイコンを見つけてください。

  • 詳細については、Zoom 入門ガイドを参照してください。AI Companion を業務で最大限に活用する方法について詳しく説明しています。
  • AI Companion の特定の機能をオフにしたい場合は、Zoom プロフィール設定に移動して、[AI Companion] タブを探してください。
  • AI Companion の使用を開始するにあたってよくある質問とその回答については、Zoom のサポートページ「Using Zoom AI Companion(英語)」をご参照ください。

その他に質問や懸念などがありましたら、[COMPANY][DEPARTMENT] までお問い合わせください。

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導入を後押しするヒント

AI Companion を紹介したら、以下のヒントに従って導入を後押しし、従業員が効果的に使い方を習得できるように支援しましょう。

  • Zoom Meetings でトレーニング セッションとバーチャル オフィスアワーを設定し、従業員が AI Companion を使用できる環境を整え、従業員からの質問に答えられる体制にします。
  • AI Companion 専用の Zoom Team Chat チャネルを作成して、従業員が質問をしたり、独自のヒントやベスト プラクティスを共有したりできるようにします。
  • パワーユーザーや AI Companion 愛好家で委員会を結成し、エンゲージメントのレベルに応じて、従業員を支援したり、新機能をテストしたり、独自のトレーニング セッションを開催したりします。

従業員用リソース

従業員はさまざまな方法で学習し、エンゲージメントを高めています。Zoom は、従業員と共有できるさまざまな AI Companion リソースを用意しています。

AI Companion を開始

AI Companion を使い始めるにあたって重要なリンクをいくつかご紹介します。

編集部注: このブログ投稿は、2024 年 11 月 5 日に掲載した内容を編集したもので、Zoom AI Companion の最新情報を掲載しています。

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