ワークフォース管理におけるアクティビティのステータスへのマッピング

ワークフォース管理におけるアクティビティのステータスへのマッピング
スタッフ配置遵守率は有用な指標であり、ワークフォース管理(WFM)ソリューション内で頻繁に追跡される項目の 1 つです。スタッフ配置遵守率では、エージェントに割り当てられたアクティビティと実際に行っているアクティビティの差分時間が計算されます。WFM でよくある懸念事項の 1 つは、スタッフ配置遵守率が Zoom Contact Center(ZCC)内のエージェント アクティビティと正確には一致しない点です。適用されるスタッフ配置遵守率のシステム、そして WFM が ZCC で表示されるステータスとスケジュール作成で使用されたアクティビティ分類をマッチングする仕組みを見ていきましょう。
 

アクティビティ

WFM では、アクティビティとはエージェントに割り当て可能な任意のアクションを指します。アクティビティは、エージェント シフトの構築に使用されます。アクティビティごとに、エージェントのスタッフ配置遵守率への算入を有効または無効に設定できます。
 
以下は一般的なアクティビティの一例です。
 
  • 電話
  • 休憩
  • 食事
  • ミーティング
  • 有給休暇
一般的に、生産的なアクティビティ(電話、チャットなど)はスタッフ配置遵守率に算入されますが、非生産的なアクティビティ(休憩、食事など)は算入されません。スタッフ配置遵守率は、エージェントが顧客にサービスを提供するスケジュールが組まれているときは、顧客にサービスを提供していることを確認するために使用されます。エージェントが予定より 5 分遅れて休憩をとった場合、それまでの 5 分間がスタッフ配置遵守率に算入されます。休憩アクティビティもスタッフ配置遵守率に算入される場合は、休憩するはずの時間帯に 5 分間電話に対応し、電話に対応するはずの時間帯に 5 分間休憩しているため、10 分間がスタッフ配置遵守率に算入されます。
[アクティビティ] 設定を見つけるには、Zoom WFM ウェブポータルから [スケジュール作成]、[アクティビティ] の順に移動します。

ZCC でのステータス

ZCC ではエージェント ステータスを参照してエージェントのアクティビティ、さらにはエージェントに追加のエンゲージメントを割り当てることができるタイミングを追跡します。既定のステータスは次のとおりです。
 
  • 準備完了 - エージェントはエンゲージメントに対応できます
  • 取り込み中 - エージェントは顧客とのエンゲージメント中か、エンゲージメントのまとめを作成中です
  • 対応不可 - エージェントが通話対応を自らオプトアウトしたか、オプトアウトされています

    [対応不可] の下には、エージェントがキュー対応をオプトアウトした理由を示すサブステータスを設定できます。よく [理由] というサブステータス名が付けられています。以下は [理由] の一例です。
     
    • 休憩
    • 業務終了
    • 強制
    • 食事
    • ミーティング

ステータスのアクティビティへのマッピング

WFM では ZCC からエージェントのステータス情報を受け取り、このステータスをアクティビティにマッピングしてスタッフ配置遵守率に反映する必要があります。これには、[エージェント ステータス マッピング] を使用します。
 
[エージェント ステータス マッピング] を見つけるには、Zoom WFM ウェブポータルから [設定]、[エージェント ステータス マッピング] の順に移動します。
こちらには、WFM 内で設定されたアクティビティ全部のリストが表示されます。これらのマッチングを設定するには、ZCC 内のエージェント ステータスを考慮して、WFM でアクティビティを設定します。
 
たとえばエージェントのスケジュールに [電話] アクティビティを割り当てる場合、エージェントは [準備完了] または [取り込み中] ステータスになると考えられます。つまり、エージェントはいつでも通話に対応できる状態か通話中となります。
 
 
もう 1 つの例として、ZCC で [理由] コード([休憩] アクティビティ)を使用する方法を説明します。エージェントは、休憩中は ZCC 内で [対応不可] ステータスに移行し、[理由] として [休憩] を選択します。WFM では最初に [対応不可] ステータスを追加し、次に [サブステータスを追加] を選択して [理由] を設定します。
 
 
これらのステータスをアクティビティにマッピングすると、実際のエージェント アクティビティに基づいてスタッフ配置遵守率を正確に計算できます。
 

[理由] と [サブステータス] に固有のユースケース

 

スーパーバイザーが ZCC 外のエージェント アクティビティを追跡する必要に迫られるときもあります。たとえばエージェントが日々のアクティビティの一環でケースワークの遂行を求められる場合もあるからです。このような場合に対応するため、WFM では [ケースワーク] アクティビティを作成し、それを ZCC 内のカスタム理由コードに同じ名前でマッピングすることができます。以後はエージェントがケースワークに対応するとき ZCC でこの理由を選択すると、WFM がそのエージェントのスタッフ配置遵守率を計算する際にこのアクティビティを正確に追跡できます。