ZoomMate入門ガイド
ZoomMateの使用開始に必要な機能、つまりノート、検索、ワークフロー、AIツールのすべてを、Zoom Workplace内で利用できます。
公開日 2026年8月17日
社内でAIツールを試してみたものの、別画面を開いてコピーや貼り付けを繰り返すだけで終わってしまった経験はないでしょうか。
現在、このような個別のAIツールとは異なり、普段の業務基盤そのものにAIを組み込む「AIプラットフォーム」への関心が高まっています。しかし、種類や機能が幅広いため自社にとって何を選べばよいのか判断に迷う担当者の方も多いと思います。
この記事では、AIプラットフォームの定義や種類、代表的な機能、導入のメリットや選び方などを詳しく解説します。
AIプラットフォームとは何か、その定義と注目されるようになった背景を解説します。
AIプラットフォームとは、AIモデルの開発・運用から、業務システムへの組み込み、生成AIの活用まで、企業がAIを効果的に利用するための基盤を提供する仕組みです。
従来、AI活用には専門的な開発環境やデータ処理基盤が必要でしたが、近年ではAI機能を業務ツールへ組み込んだサービスも増えており、専門知識がなくても日常業務のなかでAIを活用できる環境が整っています。
単体のAIツールは、文章作成や情報検索など特定の目的でAIを利用するためのサービスです。一方、AIプラットフォームは、AI機能を業務システムや社内データ、既存のワークフローと連携させ、組織全体で継続的に活用するための基盤として機能します。
例えば、ChatGPTのような生成AIサービスは、ユーザーが直接入力して利用する単体のAIツールとして活用できますが、AIプラットフォームでは、社内データや業務ツールと連携することで、問い合わせ対応や情報共有、業務プロセスの自動化など、より広範囲な業務でAIを活用できます。
AIプラットフォームが注目されている理由の一つは、生成AI技術の急速な進化と普及です。総務省の「令和7年版 情報通信白書」によると、日本のAIシステム市場規模は2024年に1兆3,412億円となり、前年から56.5%増加したとされています。市場の広がりとともに、一部のIT企業だけでなく、幅広い業界でAI活用が現実的な選択肢になってきました。
また、慢性的な人手不足や働き方改革、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が急務となっている企業も少なくありません。
特定の担当者のスキルに頼った業務のやり方は、担当者が不在になった際に業務が滞るリスクを抱えています。こうした属人的な業務を仕組みで解消し、企業の競争力を維持・向上させる基盤として、AIプラットフォームへの期待が高まっています。
AIプラットフォームは、目的や利用者により主に3種類に分類できます。それぞれの特徴を解説します。
開発者向けのAIプラットフォームは、自社独自のAIモデルを開発・運用したい企業や、データサイエンティスト・エンジニア向けの基盤です。
クラウド上の計算リソースを利用できるIaaSや、AIモデルの開発環境を提供するPaaSなどが代表例として挙げられます。Google CloudやAWSなどのクラウドサービスでは、AI開発や機械学習モデルの構築を支援するサービスが提供されています。
膨大な計算リソースや開発ツールを従量課金で利用できる反面、モデルの設計や学習には高度な専門知識とAIプラットフォームを扱える開発体制が欠かせません。自社の事業に直結する独自のAIを育てたい企業に向いた選択肢です。
運用・管理向けのAIプラットフォームは、開発したAIモデルを実際の業務システムへ組み込み、継続的に監視・改善していく運用プロセスに特化した基盤です。こうした仕組みはMLOpsと呼ばれます。
AIモデルは、一度作って導入すれば終わりではありません。時間の経過とともに現実のデータの傾向が変化すると、モデルの予測精度が徐々に低下していく場合があります。
そのため、精度を継続的に監視し再学習やチューニングを行う仕組みが必要です。MLOpsは、このようなモデルのライフサイクル全体を効率化し、品質を保つための基盤として機能します。
業務直結・SaaS型のAIプラットフォームは、自社での開発や専門知識がなくても、導入したその日から業務にAIを活用できる完成型の基盤です。
普段使用しているチャットやWeb会議、顧客管理システムなどにAIがあらかじめ組み込まれている形態があります。早い段階から費用対効果を得やすく、開発や学習の工程を自社で担う必要がないため、導入のハードルが低い基盤です。
続いて、AIプラットフォームの代表的な機能をご紹介します。
AIプラットフォームには、社内に散在するデータを一元化する、データの収集・統合機能が備わっています。
顧客情報や販売実績、問い合わせ履歴などは、部署やシステムごとにばらばらの形式で保管されているケースが少なくありません。AI活用全体の精度は、データの前処理をどれだけ効率化できるかによって異なります。
AIプラットフォームの機能を使えば、形式の異なるデータをAIが処理しやすい形へ整理することが可能です。
AIプラットフォームには、AIモデルを開発・学習する機能があります。機械学習やディープラーニング(多層のニューラルネットワークを用いた学習手法)を利用し、データから規則性を学習させることで用途に応じたAIモデルを構築します。
一方、近年は既存のAIモデルを活用した生成AIサービスも増えており、専門的なモデル開発を行わなくてもAI機能を業務へ導入できる環境が広がっています。
AIプラットフォームには、文章の生成や要約、翻訳などを行う生成AI機能に加え、外部システムと連携できるAPI機能が備わっています。これらを組み合わせ、データの受け渡しからAIによる処理、その後の業務までを一連の流れとして自動化できます。
例えば、問い合わせ内容をAIが要約し、その結果を顧客管理システム(CRM)へ自動登録したり、チャットツールへ通知することが可能です。複数のシステムを連携させることで、手作業によるデータ入力を減らし、業務全体の効率化につなげられます。
AIプラットフォームは業務領域によって活用方法が異なります。
ここでは、社内コミュニケーション、カスタマーサポート、データ分析という代表的な3つの活用シーンをご紹介します。
社内コミュニケーションの領域でAIプラットフォームを利用すると、会議の文字起こしや議事録作成、長いチャットのやり取りの要約などを自動化できます。
これまで人が時間をかけて行っていた記録や整理の作業をAIが引き受けることで、担当者は内容の確認と共有に集中できます。結果として情報共有の速度が上がり、業務全体の効率化につながるでしょう。
社内コミュニケーションツールの種類や選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
>>社内コミュニケーションツールとは?種類・メリットから失敗しない選び方まで徹底解説
カスタマーサポートの領域では、AIチャットボットによる一次対応や、オペレーターの回答を支援する機能の活用が進んでいます。
よくある質問への回答をAIが担うことで、顧客は担当者の対応を待たずに疑問を解決できます。自己解決率が高まれば、問い合わせ対応にかかるコストの削減にもつながるでしょう。
加えて、対応品質が均一になりやすい点も、顧客体験の向上に寄与します。
コンタクトセンターのAI活用の具体例を、以下の記事でご紹介しています。
>>コンタクトセンターにおけるAI活用とは?導入メリットや業務活用の具体例について紹介
データ分析の領域では過去の売上データや天候などの外部要因を組み合わせ、AIが需要を予測する活用が広がっています。
在庫の異常な動きや通常とは異なる取引のパターンを検知する仕組みも、同じ技術の応用です。勘や経験だけに頼らず、データに基づいた根拠のある経営判断をしやすくなります。ただし、最終的な意思決定は人間が行うことが重要です。
AIプラットフォームの導入には、費用や体制づくりの負担がともないます。それでも投資に見合うメリットは何か、主な3つを解説します。
AIプラットフォームを導入する大きなメリットの一つが、生産性の向上です。
これまで人が手作業で行っていたデータ入力や文章作成、情報検索などの定型業務をAIが代替できるようになります。単純な繰り返し作業にかかっていた時間が短縮されれば、担当者は判断や企画など、より付加価値の高い業務に時間を使えるようになるでしょう。
AI活用による業務効率化の方法や事例を、以下の記事でご紹介しています。
>>AIで業務を効率化するには?活用方法や導入事例について紹介
AIプラットフォームによる業務の自動化・効率化は、直接的・間接的なコストの削減にもつながります。
労働時間が短縮されれば、残業代の抑制が見込めます。また、これまで外部業者へ委託していたデータ入力や翻訳などの業務を、社内のAIプラットフォームで内製化できる場合もあるでしょう。
さらに、人的ミスによる修正対応やトラブル対応にかかっていたコストも減らせます。限られた人員をより優先度の高い業務へ配分しやすくなる点は、経営面で見逃せないメリットです。
AIプラットフォームを導入すれば、専門的なAI開発の知識がなくても現場の従業員がAIを活用しやすい環境を整えられます。ノーコード・ローコードに対応したサービスも増えており、業務に合わせたAI機能を比較的容易に導入できます。
多くの企業にとって、優秀なAIエンジニアやデータサイエンティストの採用・育成は大きな課題です。しかし、AIプラットフォームを活用すれば、特定の技術者だけに依存せず、さまざまな部門でAIを利用できます。その結果、業務の属人化を防ぎながら全社規模でDXを推進しやすくなるでしょう。
数あるAIプラットフォームから、自社に合うものを選ぶための評価基準を解説します。
AIプラットフォームを選ぶ際は、「AIで何を実現したいのか」「どのような課題を解決したいのか」を明確にしておくことが重要です。導入目的が曖昧なままでは、自社に合わないサービスを選んでしまう可能性があります。
例えば、独自のAIシステムを開発したい場合と、会議の議事録作成やチャット対応など既存業務を効率化したい場合では、適したAIプラットフォームは異なります。自社の目的に応じて、AI開発向けのPaaSを選ぶのか、すぐに利用できるSaaSを選ぶのかを検討すると、導入後のミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。
検討しているAIプラットフォームが、既存のシステムや業務ツールと連携できるかどうかも確認しておきたいポイントです。単体で高機能なサービスでも、社内で利用している顧客管理システムやチャットツールと連携できなければ、データの二重入力や手作業が増え業務が煩雑になる可能性があります。
導入前には、既存の業務フローへスムーズに組み込めるか、API連携に対応しているかを確認しましょう。また、普段利用しているツールにAI機能が標準搭載されている場合は、新たなシステムを導入せずに業務を効率化できるケースもあります。
AIプラットフォームを導入する際は、機密情報を安全に扱えるセキュリティ体制が整っているかどうかの確認が欠かせません。
社外秘の会議資料や顧客情報などを扱う場合は、データの暗号化やアクセス権限の管理に加え、入力データの取り扱い方針も確認しましょう。
サービスによっては、入力データをAIモデルの学習に利用しない設定や、管理者によるデータ利用制御が可能な場合があります。契約前に、提供元のデータ保護方針を確認することが重要です。
AIプラットフォームは、高機能であっても現場の従業員が使いこなせなければ十分な効果を発揮できません。経営層やIT部門が導入を決定しても、操作が複雑だったり、利用手順が多かったりすると現場に定着しないケースがあります。
そのため、画面がわかりやすく直感的に操作できることや、日常業務の流れのなかで自然に利用できる使い勝手のよさも重要な確認ポイントです。
実際に利用する従業員の意見を取り入れながら選定すると、導入後の定着につながりやすくなります。
AIプラットフォームは大きな可能性を持つ一方で、導入にあたって理解しておくべき課題もあります。以下の注意点を確認しておきましょう。
AIプラットフォームの導入には初期費用や月額ライセンス費用に加え、API利用時の従量課金など、さまざまなコストが発生します。導入後も利用状況によって費用が変動するサービスがあるため、料金体系を事前に確認しておくことが大切です。
また、導入を検討する際は費用だけで判断するのではなく、業務時間の削減や生産性の向上など、どの程度の効果が見込めるかも含めて総合的に評価する必要があります。
費用対効果(ROI)を事前に試算しておくと、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
AIを業務で利用する際は、情報漏えいとハルシネーションへの対策が欠かせません。機密情報や顧客情報を不用意にプロンプトへ入力すると、情報管理上のリスクにつながる可能性があります。
また、AIは事実ではない内容をもっともらしく生成することもあるため、出力結果を鵜呑みにしないよう注意が必要です。
AIが生成した内容は、最終的には必ず人が確認し、ファクトチェックを行うことも大切です。あわせて入力してよい情報の範囲や利用ルールを定めた社内ガイドラインを策定し、従業員へ周知しましょう。
AIプラットフォームは導入しただけでは十分な効果を発揮できません。操作方法がわからなかったり、従来の業務フローから切り替えられなかったりすると、利用が定着せず形骸化してしまいます。
導入効果を高めるには、操作方法だけでなく、プロンプトの作成方法や活用事例を学ぶ研修を実施し、継続的に利用を促進する取り組みも必要です。教育やサポートに一定の時間とコストはかかりますが、現場へ定着すればAIの効果をより引き出しやすくなります。
ここまで挙げてきたセキュリティや連携、定着化などの課題をクリアする選択肢として、Zoomのコラボレーション基盤をご紹介します。
Zoom Workplaceは単なるWeb会議ツールではなく、業務効率化を支えるAI機能を標準搭載した統合プラットフォームです。
会議の自動文字起こしや議事録作成、長いチャットの要約、タスクの自動抽出などの機能を普段の業務画面からそのまま利用できます。別のツールを立ち上げる手間がかからない点は、業務直結・SaaS型のAIプラットフォームならではの利便性です。
Zoom Workplaceの詳しいサービスは、ぜひ以下のリンクよりご確認ください。
ZoomMateは、Zoomが提供するAIチームメイト型のプラットフォームです。会議や業務で発生する情報をもとに、必要な情報の検索や資料作成、タスク管理など、業務の実行を支援します。
従来のAIツールのように、ユーザーが個別に指示を入力して回答を得るだけではなく、業務の文脈を理解しながら、次のアクションにつながる支援を行える点が特徴です。
例えば、プロジェクトに関する情報を整理したり、必要な資料や成果物の作成を支援したりすることで、従業員が本来注力すべき判断や創造的な業務に集中できる環境づくりに貢献します。
また、Zoom Workplaceをはじめとする業務環境との連携を前提に設計されているため、既存のワークフローへ組み込みやすい点も特徴です。AIを日常業務のなかで自然に活用しながら、生産性向上や業務効率化を支える次世代のAIプラットフォームとして活用できます。
ZoomMateの詳しいサービスは、ぜひ以下のリンクよりご確認ください。
AIプラットフォームとは、業務基盤そのものにAIを組み込み、日常のワークフローのなかでシームレスに活用できる仕組みです。主に開発者向け、運用・管理向け、業務直結・SaaS型の3つの種類があり、目的に応じて選ぶ基盤は異なります。
導入する際は既存ツールとの連携性やセキュリティ体制、現場での使いやすさの事前確認が欠かせません。あわせて、コストの見極めや情報漏えいリスクへの備えなどの課題も押さえておく必要があります。
これらの課題をクリアし、AI活用を日常業務へ定着させる強力な選択肢となるのが、Zoomが提供するプラットフォームです。
身近なワークフローを支える「Zoom Workplace」は、普段の業務画面からそのままAI機能を利用できるため、AI導入の最初の一歩として業務効率化に直結します。
さらに、次世代AIプラットフォームである「ZoomMate」の特筆すべき違いは、ビジネスにおいて必ず発生する会話をデータ化できる点にあります。会社の重要な資産ともいえる日々の会話を、ただのやり取りで終わらせず、AIの力で具体的な業務アクションへと変換・定着させることが可能です。
自社の業務にAIプラットフォームを取り入れたいと考えている方は、ぜひ自社の課題に合わせて導入をご検討ください。