Zoom Revenue Acceleratorはその後も機能拡張を続け、できることは大幅に進化しています。現在、これをRenxaでどう使っているのか、活用例をいくつか教えてもらいました。
まずは「禁止ワードの抽出と自動通知」です。顧客に商品やサービスの勧誘を行う際、場合によっては「絶対に安くなる」「無料でお試しできる」といった表現がコンプライアンス違反に該当することがあります。これまでは、責任者が録音をすべて聞き返さなければ、禁止ワードが使われたことを把握できませんでしたが、Zoom Revenue Acceleratorならばすべて文字起こしされており、検索機能で簡単に把握できます。それだけでなく、あらかじめ設定しておけば、禁止ワードが使われたことをリアルタイムに検知し、管理者に通知することもできます。
「Renxaの場合、コンタクトセンター責任者やコンプライアンス担当者が参加しているグループチャットに通知が届くよう設定しています。コンプライアンス担当者が同時に通話内容を確認することで、問題のある表現かどうかが正確に判断できます。これは教育指導に役立ちますね」(長谷川氏)
もうひとつ、スコアリング機能も活用しています。これは、オペレーターと顧客とのやり取りをAIが分析し、「特定の内容をきちんと伝えられているか/聞き取れているか」から、「オペレーターが一方的に話しすぎていないか」「話すスピードは適切な」まで、幅広い観点からスコア付けができます。
伊藤氏は、Renxaではいくつか重点的に確認している項目があると話します。たとえば「共感性」です。
「オペレーターが、お客さまの話に共感を持って対応できているかどうかは重要視しています。われわれは『社会課題の解決』を目標に事業を行っていますが、オペレーターが共感を持てていなければ、社会課題の解決にはつながらないからです」(伊藤氏)
これらの機能を活用すれば、本記事冒頭のコメントで触れたとおり、顧客が不満に思っていること、クレームになりそうなことを早期に察知し、委託元の企業に伝えて、実際の苦情として発生する前に対処することが可能です。
「これまでは、苦情やクレームのお電話をいただいて顕在化するまで、それを把握することはできませんでした。しかし現在は、Zoom Revenue Acceleratorでお客さまの感情もスコアリングできるため、スコアが悪かったトークを重点的に分析し、ふとしたひと言から不満やクレームを把握して、委託元のお客さまにお伝えすることができています」(伊藤氏)
なお、英語など日本語以外の言語を使った会話に対しても、スコアリングや内容の要約、評価といった機能が使われています。
「ZoomのAIは多言語対応ですから、たとえばスコアリングも多言語に対応するものを作って、トークの評価に活用しています。さらに、どんな言語でのやり取りでも、日本語で要約することができます。これは、責任者が教育指導を行う際に役立っています」(長谷川氏)