レポート コンタクト センター

拡張性の高い AI ファーストのコンタクト センター ソリューションで顧客ロイヤルティを高める方法

生成 AI が台頭し、顧客の期待が高まる中で、リーダーは顧客基盤を維持し、効率を高めるために顧客体験を再考する必要があります。拡張性の高い AI ファーストのコンタクト センター ソリューションの活用法をご確認ください。

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更新日 February 13, 2025

公開日 November 12, 2024

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私たちは顧客体験の大きな変曲点を迎えています。コンタクト センター ソリューションのイノベーションは、生成 AI の登場でますます拍車がかかり、顧客体験のリーダーが追随しきれないほどの速さで成長しています。その一方で顧客体験(CX)は、当社の委託した調査の示すとおり、かつてないほど低迷しており、63% はほんの 1~2 回の嫌な体験がブランド離れの原因となりうるとしています。Forrester 社の「US Customer Experience Rankings 2024」でも、顧客満足度が 3 年連続で低下し、過去最低となっていることがわかりました。

CX が組織の成否をわける度合いが高まるにつれ、顧客を中心に据えることが事業運営上の急務となっています。具体的にいうと、販売前、販売中、販売後を含めたコンタクト センター内外のあらゆるタッチポイントで、カスタマー ジャーニーを最適化する必要があります。

この戦略転換は、規模が大きすぎて手に余る見通しのように感じられるかもしれません。それでは CX リーダーの皆様が最初に取り組むべき対策は何でしょうか?最近当社が主催した Zoomtopia のセッションでは、顧客第一のビジネスを構築するうえでもっとも効果的な戦略の 1 つである、拡張性の高い AI ファーストのコンタクト センター ソリューションやプラットフォームを取り上げました。AI 機能を活用し、拡張性を自在に操ることで、解決の糸口すら掴めなかったような日々の重大な課題のいくつかに対処できる素地が備わります。サイロ化した旧式のシステムを統合し、シームレスなインタラクションを促進し、効率化すると、熾烈な競争の繰り広げられる市場でも顧客とエージェントのロイヤルティを築くことができます。1 分 1 秒が大きな違いを生む今日です。このまま本稿で私たちのセッションのポイントをご確認ください。

拡張性を自在に操作: Zoom CX によるビジネス プロセス変革

このためになる Zoomtopia セッションも Zoomtopia の全セッションもオンデマンドで視聴できます。

コンタクト センター ソリューションの拡張性とは?

拡張性について考えるときは、柔軟性と拡張性の組み合わせが有益な観点となります。言葉を換えると、これはコンタクト センター向けのソリューションとツールにおいて拡張、適応、異種システムとの連携を通じ、よりシームレスで、よりパーソナライズされ、より拡張性の高いカスタマー ジャーニーを実現する能力が大切という意味です。組織は拡張性の高い CX プラットフォームを利用することで、システム全体をオーバーホールしなくても、新機能を追加し、新しいテクノロジーを取り入れ、追加のアプリや API と接続できます。周囲を取り巻くすべてが複雑で判断や対応に苦慮しているときは、この観点が鍵となると思われます。

たとえば CX チームがセルフサービスのオプションを改善しようとする場合、拡張性の高いプラットフォームでは、既存のカスタマー サポート システムとスムーズに連携し、AI 機能で動くバーチャル エージェント ソフトウェアやナレッジベースを追加できる可能性があります。また拡張性の高いプラットフォームは、CRM、分析ツール、その他のコミュニケーション チャネルとも連携できるため、より完全かつ包括的に顧客とのあらゆるタッチポイントでのやり取りを把握することもできます。

Zoom Contact Center の拡張性は、CX ポートフォリオで最大の効力を発揮します。Zoom バーチャル エージェントを活用してよりよいセルフサービスを実現し、Zoom 品質管理を活用して社内のエージェントが SLA やパフォーマンス標準を満たしているかどうかをモニターし、Zoom ワークフォース管理を活用して最適な人員配置スケジュールを構築することができます。さらにエージェントとスーパーバイザーは、Zoom Workforce ポートフォリオ(Zoom Team Chat など)の Zoom Workplace ポートフォリオの残りのツールを活用して、組織全体のエキスパートと連携したり、Zoom Phone を使用してフロント オフィスとバックオフィスの間で一段とシームレスなハンドオフを行ったりすることができます。追加機能が必要な場合は、サードパーティ連携(CRM、チケット発行などの業界で)を活用したり、独自のカスタム Zoom アプリを構築したりできます。

Zoom Contact Center で拡張性が効力を発揮している様子の確認

 

CX リーダーの皆様にとって、このような適応力は非常に重要です。変化の激しい顧客のニーズへの対応、効率的なサービス拡張、顧客体験全体を拡充するイノベーションの導入に役立ち、エージェントのロイヤルティと顧客のロイヤルティを両方とも強化できます。

拡張性が現代の CX の決め手となる、3 つの主な理由

コンタクト センターの拡張性の重要性について詳しく見ていきましょう。

  1. パーソナライズされたオムニチャネル体験を提供する

顧客はチャット、ソーシャル メディア、音声、ビデオなど、自分の好きなチャネルでブランドとやり取りできて当然だと考えています。Zoom Contact Center など、拡張性の高いプラットフォームは、CX リーダーがこれらすべてのタッチポイントで一貫性を保ち、パーソナライズされたカスタマー ジャーニーを提供するうえで役立ちます。CX リーダーは、オムニチャネルの体験を実現し、あらゆるチャネルでの顧客とブランドのエンゲージメントをすべて、1 つのインターフェースに統合することでこれを実現します。この適応性により、最初から最後まで一貫したカスタマー ジャーニーが提供され、エージェントが顧客のプロフィールや履歴にすばやくアクセスできるようになるため、より迅速にやり取りできるようになります。

  1. 変化の激しいカスタマー サービスのニーズに合わせて拡張する

カスタマー サービスの世界は日々刻々と変化しています。CX リーダーは、拡張性の高いソリューションを利用することで、需要変動に応じてカスタマー サービスの規模を調整できます。企業は既存のインフラをオーバーホールしなくても、生成 AI 機能や高度な分析機能のような新しいツールをシームレスに連携して、迅速にサービスを拡大し、効率性を高めることができます。この柔軟性は、ブランドが急成長を目指す場合や季節需要に対応する必要がある場合に特に有益です。

  1. 組織全体からサイロを排除する

組織と顧客の主なタッチポイントは通常、コンタクト センターです。しかし多くの場合、顧客満足度は組織全体の従業員のチームワークに依存しています。拡張性の高い AI 主導のプラットフォームでは、営業、マーケティング、サポートなどのチームどうしがより効果的にコラボレーションし、リアルタイムのデータとインサイトを共有して、顧客のニーズにプロアクティブに対応できます。たとえば顧客の嗜好に関する営業データをサポート ワークフローに直接、流用できるため、エージェントはコンテキスト理解が深まり、より迅速に問い合わせを解決することができます。またエージェントは顧客からの問い合わせを解決するために、バックオフィスの SME の協力を必要としています。エージェントは、AI 機能で SME 向けに自動的に用意されるコンテキスト要約をすべて直接、通話と結びつけることができます。これでやり取りをスピードアップし、顧客、エージェントたちの双方を苛立たせるループの繰り返しを回避できます。このようにチームを連携させることで、よりシームレスなカスタマー ジャーニーが実現し、最終的にいわゆる総合体験を後押しします

社内のコンタクト センターは、将来に備えていますか?

顧客の切望する総合体験を創出できるよう支援するために、専門家のインサイトを活かし、皆様のコンタクト センターを成功に導きます。

実際の使用事例: 拡張性と AI 機能を活かして CX を強化した、InflectionCX のアプローチ

拡張性が実際に役立っている好例を Chris Crosby InflectionCX 創設者・CEO)が紹介しています。InflectionCX は、小規模ながら医療機関や金融業界など多業種のコンタクト センター業務を代行しています。同社は最近、Zoom Contact Center を連携し、デジタル化が進む環境でパーソナライズされた上質なサポートを提供するという課題に対応するため、大規模なテクノロジーの刷新を行いました。Chris 氏のチームは Zoom Contact Center の API 機能を活用し、CRM ツール、AI 機能ツール、分析ツールとシームレスに連携する統合カスタマー サポート環境を構築しました。

Chris 氏のチームでは、次の 3 つの主要メリットを特に高く評価しています。

  • 通話後の作業を大幅に削減: AI Companion を使用することで、InflectionCX は通話要約と文字起こしを作成し、CRM に自動入力できます。その結果、このチームでは 4 分半かかっていた通話後の作業が 30 秒以内に短縮されました。またエージェントが手動でデータにアクセスしたり移動したりする必要がなくなったため、セキュリティも強化されました。
  • リアルタイムの知識でエージェントを強化: 文字起こしに AI 分析を適用すると、繰り返し発生する問題を特定し、エージェントが答えの確認に苦慮している部分を突き止めることができます。チームはこのデータを使用して独自のナレッジベースを作成し、Zoom Contact Center のナレッジベース システムである Zoom AI エキスパート アシストにあらためて連携しました。これにより、エージェントは必要なときに最適なコンテンツにアクセスできるようになり、通話時間を平均 3 分間短縮できました。

Zoom AI エキスパート アシストの動作

 

  • 細やかにパーソナライズされた顧客体験: Zoom Contact Center のデスクトップ内でカスタム API を構築することで、Chris 氏のチームは特定のクライアント医療機関の非常に具体的な概要と説明をリアルタイムで作成できます。このツールは、厳しい規制のかかった HIPAA 環境で、最大 25% の精度向上に貢献しました。

この業務変革により、InflectionCX はワークフローを合理化し、よりまとまりのあるデータ主導の顧客体験を実現して、顧客満足度と顧客維持率を大幅に向上させることができました。

拡張性の高いコンタクト センター ソリューションで魅力的な CX を提供する方法

拡張可能な CX プラットフォーム上に構築されたソリューションをすでにお持ちで、そのソリューションを活用した成功法を知りたいとお考えの場合も、あるいは多様なコンタクト センター ソリューションの検討を始めたばかりの場合も、拡張性の高い CX プラットフォームを構築するとき、最初に取り組みやすい、手軽で確実な成果をいくつかご紹介します。

  1. セルフサービス オプションを利用して拡張する

拡張性の高いシステムにより、組織は AI 主導のバーチャル エージェント、ナレッジベース、対話型のよくあるご質問などのセルフサービス機能を CX エコシステムに直接連携できます。Zoom バーチャル エージェントのように、豊富な知識にアクセスできるセルフサービス ソリューションでは、顧客がライブ エージェントと話さなくても迅速に回答にアクセスできるようにすることで、応答時間を短縮できます。その結果、顧客満足度が向上し、エージェントはより複雑な問題に集中できます。

  1. データ連携を通じてインサイトを活用する

拡張性の高い AI 主導の CX プラットフォームでは、CRM ツール、分析ツール、サポートツールなど、複数のシステムに分散している顧客データをつなぎ合わせ、顧客のジャーニーを包括的に把握することができます。チームはこの貴重な連携データに基づいて全体像を把握し、顧客のニーズの予測、潜在的な問題へのプロアクティブな対処に役立てることができます。その結果、細やかにパーソナライズされ、情報に則した顧客対応アプローチが実現します。

  1. フィードバック ループで継続的改善を推進する

拡張性があれば、顧客からのフィードバック収集がより動的で実用的になります。インタラクション後のアンケート・評価・フィードバック機構を簡単に組み込めるため、現実に即した顧客インサイトに基づいて継続的にプロセスを調整・改良できます。顧客のニーズは常に進化しているため、顧客のロイヤルティとエンゲージメントを維持するには、反復的な改善アプローチが欠かせません。

拡張性の高い CX プラットフォームの中から最適なものを選択する方法

CX プラットフォームを評価する際には、CRM、サポートツール、AI ソリューションなどの既存システムと連携する能力を考慮してください。使いやすさを犠牲にすることなく、具体的なビジネス要件を満たせるようにカスタマイズできるプラットフォームを探すとよいでしょう。エージェントを維持し、強化するには、使いやすさも必須だからです。最適なソリューションは、CX チームと CX チームの関わる組織内の全員に、効率的に働き、プロセスを拡張し、継続的にイノベーションを起こす力を与えるソリューションです。

ブランド各社が将来に目を向ける中で、拡張性の高い AI 機能搭載型コンタクト センター ソリューションへの投資は、長期的なロイヤルティの向上、業務効率の改善、競争優位性の確保を目指す CX リーダーにとって不可欠となるでしょう。

InflectionCX の Chris Crosby 氏にとって、AI ファーストの Zoom Contact Center が持つ拡張性は、画期的でした。Zoom Contact Center を導入した結果、InflectionCX の CX は、相互につながりのないタッチポイントの寄せ集めから合理的でまとまりのある体験に変化しました。この新しい体験は、顧客の期待に沿っており、効率性を大幅に高めることができます。

Zoomtopia 2024 の Chris Crosby 氏との対談全体、Zoomtopia の全セッションはこちらから視聴できます。

Zoom Contact Center が皆様の組織を変革し、顧客を中心に据え、将来に備えた企業に変えていける仕組みについて、ぜひお気軽にお尋ねください。弊社の CX エキスパートが、あらゆる可能性についてご説明します。

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