新しい AI アシスタント、Zoom AI Companion が登場!
Zoom AI Companion で、生産性とチームのコラボレーションを向上させましょう。該当する有料の Zoom プランがあれば追加料金なしでご利用いただけます。
公開日 February 18, 2026
AIの台頭は、働き方の未来について数え切れないほどの議論を引き起こしてきましたが、営業ほど劇的な変化に直面している業界はほとんどありません。人工知能がデータ分析、予測、事務作業をますます高度にこなすようになる中で、根本的な問いが生まれています——「人間の営業担当者は、これからどんな役割を果たすべきなのか?」
私たちは最近、株式会社ウェルディレクション代表であり営業アドバイザーの向井俊介氏を招き、この問いを探るウェビナーを開催しました。そこで浮かび上がったのは、AIが営業をどのように変えるかだけでなく、「なぜ」人間的な要素——感情、関係性、そして時に非合理的な側面——がこれまで以上に価値を持つようになるのかを理解するための魅力的なフレームワークでした。
向井氏は、20年の営業経験と6年のアドバイザー経験を踏まえ、次のような印象的な指摘から話を始めました。AIが爆発的に進化しているにもかかわらず、多くの組織は依然として従来と同じアプローチで営業を行っているというのです。営業マネージャーはチームから数字を集めて上層部に報告し、営業担当者は慣れ親しんだ手法で商談をまとめようとする。ツールこそ変わり、AIが資料作成やリサーチを支援するようになったものの、根本的な考え方はほとんど変わっていません。
「興味深いのは、AI技術は飛躍的に進歩しているのに、営業組織の実際の運営方法はほとんど進化していないことです。世界が変わっているのに、私たちはいまだに古いパターンに縛られているのです」と向井氏は語ります。
この乖離は、人間の本質に関する重要な事実を浮き彫りにします。つまり、人間は完全に合理的な存在ではないということです。もしそうであれば、AIはすでにもっと破壊的な影響を及ぼしているはずです。実際には、人間は感情、直感、関係性、そして論理やデータでは測れない無数の要素に基づいて意思決定を行っています。
向井氏は、最近参加した哲学的な議論から得た洞察を紹介しました。ある哲学者が、「合理性は単数ではなく複数である」と指摘したのです。財務部門にはキャッシュフローを中心とした独自の合理性があり、営業部門には売上重視の合理性があり、サステナビリティ推進者には環境・社会的影響を重視する別の合理性があります。
「組織内でこれら異なる合理性が衝突したとき、それを論理だけで解決することはできません。必要なのは倫理というガードレール、そして感情や関係性に基づく人間的なコミュニケーションです」と向井氏は説明します。
この洞察こそ、AIがどれほど高度になっても営業に人間の専門性が必要である理由の核心なのです。
ウェビナーでは、営業リーダーが理解すべき重要な違いが明確になりました。それは「ビジネスマネジメント」と「ピープルマネジメント」の違いです。
ビジネスマネジメントとは、取引の追跡、パイプラインの分析、売上予測、リスクの特定など、合理的でデータ主導の領域を指します。ここはまさにAIが得意とする分野であり、積極的に活用すべき領域です。
一方、ピープルマネジメントとは、個人の指導、信頼の構築、チームの動機づけ、才能の育成といった感情的で複雑な人間的作業です。ここは人間にしかできません。
この原則は、Zoom Revenue Accelerator によって実際に体現されています。このプラットフォームは、Zoom通話、電話、あるいはGoogle Meetなどの他社ツールを問わず、すべての顧客とのやり取りを自動で録音・文字起こしします。さらに、これらを分析して重要情報を抽出し、定義済みの基準に基づいてスコアリングし、取引の進行状況やリスク要因に関する洞察を生成します。
その効果はビジネスマネジメントにおいて絶大です。営業マネージャーはもはや会議メモを何時間も確認したり、チームメンバーに進捗を聞いたり、手動で予測を更新したりする必要がありません。AIがそれらを処理し、主観的な偏りを排除することで、マネージャーは本当に重要な「人の育成」に集中できるのです。
「Zoom Revenue Acceleratorを見たとき、営業マネージャーはもうビジネスマネジメントに時間を費やす必要がないと感じました。合理的・分析的な作業はAIの方がはるかに優れているのです」と向井氏は述べています。
この「解放」は大きなチャンスであると同時に、避けて通れない課題でもあります。ビジネスマネジメントからピープルマネジメントへ移行できない営業マネージャーは、自身の価値を失う危険があります。これからの時代に求められるのは、AIでは再現できない人間的な関わりを通じて、チームメンバーの関係構築力や感情知性を育むリーダーです。
ウェビナーの中でも特に印象的だったのは、向井氏が紹介した「サブちゃん営業」という哲学です。これは日本の国民的アニメ『サザエさん』に登場するキャラクター「サブちゃん」から着想を得たものです。

サブちゃんは、近所の家々を裏口から訪ね、温かく挨拶し、生活に役立つ商品やサービスを紹介する行商人です。重要なのは、彼女が押し売りをしていないこと。関係を築き、相手を気遣い、信頼を積み重ねているのです。だからこそ、商品を紹介したときに喜んで受け入れられるのです。
「サブちゃんをよく見ると、従来のルート営業ではありません。彼女はもっと高度なことをしています。人を深く理解し、信頼を築き、相手が彼女の訪問を歓迎する関係を作っているのです」と小野氏は語ります。
このアプローチは、向井氏がIT業界でキャリアを始めた頃に支配的だった営業手法とは対照的です。当時は、販売者が顧客よりも圧倒的に多くの情報を持っていました。製品説明や仕様書の提示、ニーズ調査を行うだけで商談が成立することも多かったのです。
しかし今や状況は一変しました。現代の顧客は、情報に容易にアクセスできます。解決策を調べ、レビューを読み、営業担当者と話す前に自分で学ぶことができます。情報の優位性は失われたのです。
今求められるのは、AIには容易に再現できないもの——すなわち「本音の意見や考えを表現する力」「顧客と意味のある対話をする力」「取引ではなく相互理解に基づく関係を築く力」です。
向井氏は、何千人もの営業担当者を見てきた中で、一貫した傾向を発見しました。卓越した成果を出す営業担当者は、顧客との対話の中で常に自分の意見や考えを率直に表現しているということです。彼らは質問したり提案したりするだけでなく、業界動向や経営課題、戦略的優先事項について自分の見解を共有します。
この「自己開示」が、本当の意味での会話を生み出すのです。営業担当者が「何をどう考えているか」を共有すると、顧客も同じように自分の考えを話しやすくなります。やり取りは尋問やプレゼンテーションのような一方通行ではなく、協働的な探求へと変わります。
「苦戦する営業担当者の多くは、市場動向や他社事例といった事実しか話さず、自分が何をどう考えているかをまったく明かしません。それでは顧客は満たされません。人間は本物のやり取りを求めているのです」と向井氏は指摘します。
この洞察は、「AI時代の営業のあり方」を考える上で非常に重要です。AIが情報収集、データ分析、レポート作成といった合理的・分析的な仕事を担うなら、人間の営業担当者は「意見」「判断」「関係構築」「感情的つながり」といった“人間らしさ”にこそ力を注ぐべきなのです。
Zoom Revenue Acceleratorも、このスキル開発を支援できます。AIが録画された会話を分析し、営業担当者が自分の意見を述べたり、顧客と実質的な対話をしたりした場面を特定するのです。営業マネージャーはそれをコーチングの教材として活用し、効果的なコミュニケーションの具体例をチームに共有できます。
「もし自分がこの技術を使ってチームを管理するなら、トップ営業が意見を述べて顧客と本気で話している部分を抽出し、それを苦戦しているメンバーと共有します。そうすれば、どんな会話が効果的なのかを体感的に学べます」と向井氏は語ります。
高い成果を上げる営業担当者には共通点があります。
それは、自分の意見を持ち、それを言語化できることです。
この課題は構造的にこう見えます
本質はここにあると考えます
優先すべきはこれだと思います
単なる質問の繰り返しでは、深い対話は生まれません。
自らの視点を提示してこそ、顧客も本音を語りやすくなります。
この自己開示が、信頼関係の起点になります。
信頼を築き、心でつながる「サブちゃん営業」の考え方を、向井俊介氏が語ります。営業の未来を一緒に考えるヒントがここに。