Zoom Video SDK で業界最高峰のビデオをアプリケーションに搭載

ビデオは、エンゲージメントとコラボレーションに無限の可能性をもたらします。しかもビデオがアプリやウェブサイトにシームレスに組み込まれていると、体験が各段にレベルアップします。企業のお客様には、バーチャル コーチングからフィットネス教室、さらには不動産管理に至るまで、Zoom Video SDK（ソフトウェア開発キット）を活用し、Zoom の HD ビデオ、オーディオ、インタラクティブ機能をビデオベースの各種アプリケーションやデスクトップ体験に組み込んでいただいております。

Zoom Video SDK には、新規サービス顧客層を開拓し、追加の収益機会を生み出したいデベロッパーの皆様のために、自社のブランディングを使用して独自のユーザー インターフェースを構築しながらウェブ、iOS、Android、Windows、macOS、Linux、React Native、Flutter に対応するソフトウェア開発に必要なツールが用意されています。つまり、優れた信頼性と拡張性を備えた Zoom プラットフォームを活用しながら、すべての主要プラットフォームで顧客にシームレスなライブビデオ体験を提供できるということです。

Zoom は 2020 年に初めて Zoom Video SDK をリリースして以来、数多くの新機能を投入し、皆様のアプリやプラットフォームのカスタマイズをサポートしてきました。 本稿では Zoom Video SDK の魅力のすべてをご紹介します。

Zoom SDK（ソフトウェア開発キット）は、事前にコードがパッケージされています。この SDK を利用すれば、デベロッパーはゼロから構築する必要がなくなり、Zoom プラットフォームでの構築時間を短縮できます。Zoom Video SDK を使用すると、サービスとしてのオーディオ、ビデオ、ライブ ストリーミング、画面共有、チャット、データ配信などがユーザーに提供され、Zoom の中核を成すビデオとオーディオのテクノロジーを独自のアプリケーションに組み込むことができます。また、レポート作成、分析、セッション コントロール、QoS、QSS などに、REST API や Webhook を介してアクセスできるようになります。

Zoom は Meeting SDK もご用意しています。この SDK を利用すると、Zoom Meetings と Zoom Webinars を皆様のウェブサイト、モバイルアプリ、デスクトップ アプリに組み込むことができます。同じく Zoom Apps SDK は、Zoom プラットフォームで実行するアプリ開発をサポートします。

Zoom Video SDK セッションは、HD ビデオをサポートし、クラウドにもレコーディングできます。さらに、複数のビデオのレンダリング（ネイティブ プラットフォームでは一度にビデオ 49 本まで、デスクトップの Chrome、Edge、Safari、Firefox ではビデオ 25 本まで、モバイル ブラウザではビデオ 4 本まで）をサポートしています。ウェブ向け Zoom Video SDK は、iOS や Android の WebViews への組み込みにも対応しており、ネイティブ アプリのサイズを増加することなくハイブリッド実装を可能にします。

このため、実に幅広いオプションや機会を活かして、提供する体験をカスタマイズできます。 企業が Zoom Video SDK を利用した構築例は多岐にわたり、ます。以下はその一例です。

ソーシャル メディア: Zoom の機能をソーシャル メディア アプリケーションと連携させることで、場所を問わずいつでも利用できるインタラクティブなチャット機能を搭載したライブ ストリーミングなど、信頼性が高く、魅力的なコミュニケーション体験を作り出すことができます。

ゲーミング: Zoom の HD ビデオ、オーディオ、インタラクティブ機能を利用して、オーディエンスのエンゲージメント向上の新たな機会を提供するデスクトップ ゲーミング アプリを構築できます。

小売: 企業は Zoom のインタラクティブな機能を活用することで、顧客に合わせた独自のショッピング体験（インフルエンサー リードのショッピングなど）を生み出し、収益を上げることができます。

アプリまたはウェブ体験の構築において、高品質のビデオは絶対に外せません。 ほかのものでは得られない体験を作り出すことこそ、今の過密市場で成功する鍵だからです。

お馴染みの Zoom の機能で、さらに魅力的な体験を作り出す方法を見てみましょう。

舞台を設定する

任意のバーチャル背景を設定するか、ぼかしオプションを利用します。これらの機能は、ビデオ体験のブランディングや、顧客の画面背景に対するプライバシー保護に最適です。

少人数のグループまたは待機室を作成する

Video SDK のサブセッションは、Zoom のブレイクアウト ルームに相当します。この機能を使用すると、同じセッション内で待機室を構築したり、多くの参加者を小規模なグループに分割したりできます。

チャットと接続する

ライブチャットは、参加者のエンゲージメントを維持し、情報共有できる優れた手段です。インスタント メッセージを作成して、セッション内の参加者全員または特定の参加者とチャットしましょう。

リアルタイム エンゲージメント機能

Zoom Video SDK には、コマンド チャネルという組み込み型 WebSocket 接続機能が用意されており、セッション中にリアルタイムでユーザーにデータを渡すことができます。この機能は、ホワイトボードの構築、参加者からの投票、Q＆A の設定、ライブ コンテンツに対するリアルタイム リアクションのトリガー、さらには共有モデル（ボードゲームなど）に対するステータス更新まで、幅広く活用できます。

ビデオ ライブストリーミングでリーチを広げる

Zoom Video SDK セッションは、RTMP を通じて視聴専用オーディエンス（人数制限なし）に配信できます。これにより、YouTube、Facebook Live、Twitch などのストリーミング プラットフォームにセッションをライブストリーミングすることも、配信アプリを構築することもできます。

ライブ文字起こしと翻訳

ライブ文字起こしと翻訳を利用すると、お客様のビデオ コンテンツのアクセシビリティが向上します。JSON オブジェクトとしてリアルタイムで音声会話を受信し、字幕、感情分析、言語翻訳などのユースケースに適用できます。

たとえば、クラウドベースの AI 翻訳ソフトウェア プロバイダー、Lingmo は、Zoom Video SDK を活用して、ミーティングにおいてリアルタイムで翻訳版字幕を表示する Lingmo Captions を構築しました。 このアプリケーションは、言語の異なる者同士のコミュニケーションを可能にするだけでなく、エンゲージメント向上の機会を増やすことで、ユーザー体験を強化することもできます。

「Zoom Video SDK は、弊社にとって理想のツールでした。弊社のテクノロジーとシームレスに連携し、新しい方法でエンタープライズのお客様を支援できるようになりました。 利用した結果、ソリューションの開発を加速化し、顧客へのプロダクト提供を強化するための柔軟性を確保できました。」

Lingmo International 最高経営責任者（CEO）兼共同創立者、Danny May 氏

セキュリティは Zoom があらゆる取り組みで最優先するポイントであり、この方針は Zoom のデベロッパー向けプラットフォームでも変わりません。 安全にビデオ体験を生み出していただけるように、Zoom SDK ツールは組み込み型のセキュリティ機能を備えています。

Zoom Video SDK ではデータセンター ルーティングも設定できるため、どの国のデータセンターを経由してトラフィックを伝送するかをアカウント レベルで選択できるほか、より細やかにユーザーレベルやセッション レベルでも選択できます。 なお、クラウド レコーディングなどのコミュニケーション コンテンツを保存する国も選択できます。

医療機関向けのアプリケーションを構築する場合、患者情報の保護が最優先事項となります。Zoom Video SDK は、医療機関がそれぞれの HIPAA コンプライアンス義務を果たせるように設計されています（事業提携契約が必要です）。

Zoom はどの Zoom SDK を利用して構築する場合も、デベロッパー体験が向上するよう取り組み、大きな成果をあげてきました。Zoom Video SDK は NPM、Swift Package Manager、CocoaPods、Maven からインストールできます。Zoom は、デベロッパーの皆様が Zoom Video SDK で一段とスムーズにソフトウェアを構築できるよう、弊社のドキュメントも継続的に改善しています。

Zoom Video SDK には、ホスト、共同ホスト、ユーザーという 3 つの事前構築済みロールが用意されています。また、デベロッパーがカスタムロールを構築することも、ユーザーにカスタム ID を渡すこともできる user_identity プロパティをサポートしています。

上質な体験の提供をサポートするため、デベロッパーはセッション品質に関するリアルタイムのインサイトを取得することも、プログラムにより Zoom に問題を自動報告することも可能です。

Zoom Video SDK により、かつてないほど簡単にアプリケーションの開発を始められるようになりました。月当たり最大 1 万分のセッションを無料でご利用いただけますが、さらに長時間のセッションについても、ユニバーサル クレジット プランや従量課金制プランなどの柔軟なオプションを取りそろえています。

今すぐ Zoom Video SDK で構築を開始しましょう。

編集部注: このブログは 2021 年 3 月に公開済みですが、正確さと包括性を期するため、2023 年 10 月に更新されました。