わずか2週間の準備期間でSpring Clinical MeetingsをZoomでのバーチャルに移行

革新的な臨床組織がどうやってZoomでのバーチャルカンファレンスへと迅速に適応するのか。全米腎臓財団が実証しています。

全米腎臓財団
全米腎臓財団のロゴ
企業規模:

従業員数:50~999人

利用しているプロダクト

大規模な対面イベントを、短期間のうちにバーチャルイベントに移行するのは容易ではありませんが、全米腎臓財団(NKF)はそれが可能であることを証明しました。財団の最も重要なイベントを数週間でZoomでの安全なバーチャルカンファレンスへと移行し、成功させたのです。

 

非営利組織である全米腎臓財団の Spring Clinical Meetings(春季臨床ミーティング) は、3,000名を超える腎臓領域の医療専門家に対して認可および非認可の教育を提供する、年次カンファレンスです。イベントでは、腎臓病専門医、透析看護師および透析技術士、フィジシャンアシスタント、ナースプラクティショナー、薬剤師、ソーシャルワーカー、移植コーディネーター、腎臓専門の管理栄養士向けの学習プログラムが提供されています。

 

Spring Clinical Meetingsカンファレンスは、以下の機会を提供するものです。

  • 医療専門家が継続教育クレジットを取得
  • 研究者が最新の研究成果を発表、議論
  • 腎臓病の分野に多大な貢献をした個人を表彰
  • 医療機器関連企業、製薬会社、その他の非営利組織が最新の製品やサービスを展示

 

しかし、新型コロナウイルスのパンデミックが世界中に拡大する中で、主催者であるJessica Joseph氏は、計画どおりにニューオーリンズでのショーを開催することはできないと認めざるを得ませんでした。

 

「 何か しないといけない、非常に重要なコンテンツを計画してきたこの1年間を無駄にしてはならないという気持ちでした」と過去16年にわたってNKFのSpring Clinical Meetingsを主催してきた、NKFの科学業務担当上級副社長であるJoseph氏は語り、次のように続けています。「臨床医は認定資格を維持するために、常に自身の専門領域のクレジットを取得しなければなりません。私たちはそうした継続的な認定取得を促進しています。しかしさらに重要なのは、臨床医があらゆる段階の腎臓病の患者に最新の治療オプションとケアを提供できるようにSpring Clinical Meetingsが支援することです。

 

全米腎臓財団のCEOであるKevin Longino氏も同意見です。

 

「このイベントは臨床コミュニティにとって非常に大きなものであり、当財団の重要な資金調達活動でもあります。」とLongino氏は語ります。「何としても進めなければならなかった。」

 

3月26日から29日までのカンファレンス開催が危ぶまれる中、Jessica Joseph氏と全米腎臓財団は、革新的な組織が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の課題に迅速に適応する方法を実証しました。

Spring Clinical Meetingsカンファレス

バーチャルカンファレンスへのシフト

イベントの予定日までわずか数週間となり、公衆衛生上の危機が急速に増大する中で、Joseph氏とチームはイベントを進めるか否かの決断を迫られました。透析患者は新型コロナウイルスのリスクがより高いため、当時ウイルスのホットスポットの1つであったニューオーリンズを臨床介護士が訪れた場合、米国全土に小さなエピセンターが発生する危険は避けられませんでした。

 

Joseph氏は3月9日にバーチャルへの移行を決断し、3月10日に参加者へ知らせました。その翌日、NKFチームはイベントを実現するための方法を探るため、Zoomに連絡を取りました。

 

「組織内でZoom Meetingsを使用した経験がある程度あったためZoomチームにコンタクトしましたが、何が可能なのかを非常にわかりやすく説明してくれました」とJoseph氏は語ります。 

 

イベントのためにNKFは12を超えるZoom Webinars ライセンスを取得し、Zoomを使用して全カンファレンスを対面式とまったく同じ方法(同じトラック、同じセッション、同じタイムゾーン)で開催する計画を立てました。

 

「最初から最後まですべてウェビナーを使用しましたが、ある特定のセッションでグループのブレイクアウトをしたいということが事前にわかってさえいれば、そのセッションをZoomミーティングとして簡単にスケジュールし、ブレイクアウトルーム 機能を利用できたでしょう」とジョセフ氏は述べています。

 

Spring Clinical Meetingsのための新しいインフラについて、できるだけ迅速に伝えることは容易ではなかったとJoseph氏は述べていますが、前もって計画と準備を行うことで、困難を軽減できました。

 

「多くの人が(バーチャルでの)イベントを成功させることに懐疑的で、大人数を目の前にした部屋でのプレゼンテーションに慣れていた演説者は特にそうでした。すべてのZoom Webinars IDがセットアップできた段階で、私たちは演説者のスケジュールを組み、プレゼンターごとに固有のパネリスト用リンクが記載されたカレンダー招待状を送信しました。また、企業が主催するシンポジウムや基調講演のセッションの計画とリハーサルを行い、全員がQ&A機能や画面共有をテストし、マイクがすべて正常に動作することを確認しました。」

 

財団はセッションの60%以上でZoomのウェビナー投票 機能を使用して知識レベルを測定し、特定の分野への関心を確認し議論を促進しました。この種のやりとりは、人々が積極的に参加して学習できるようにするのに便利だというだけでなく、時に必須要件でもあるのです。

 

Joseph氏は次のように語ります。「たとえば薬剤師向けの継続医学教育では、アクティブ ラーニング戦略を組み込む必要があります。投票はこれを確実に行うために最適なツールです。」

バーチャルプラットフォームのメリット

Joseph氏によれば、Spring Clinical Meetingsがバーチャルで開催されたことで、参加者だけでなく参加者以外にもいくつかの明確なメリットがありました。

  • イベントの定員増加: 従来の展示ホールでは、製薬会社がブースでのデモンストレーションの際、時間内に50人にしか紹介できなかった可能性があります。しかし、バーチャルプロダクトシアターと改名された該当セッションでは、175~250人が参加していました。
  • レコーディングの改善: Zoomを使用することで、同財団は非常に迅速かつ費用対効果の高い方法でセッションを記録し、オンライン投稿できました。これまでチームは、ごく一部のカンファレンス セッションしか記録できていませんでした。
  • クレジットの機会増加: こうしたレコーディングによって、より多くの人々がセッションにアクセスし、オンラインでクレジットを取得できるようになります。NKFではクレジット取得の機会を拡大するために、登録期間を4月末まで延長しました。
  • アクセスの拡大: NKFはバーチャルへの移行を決断した際に、セッションを視聴したい人がカンファレンスに登録しなくてもセッションを視聴できるようにしました。(出席者がクレジットを取得するには、カンファレンスに登録する必要がありました。)

 

「出席者からのフィードバックはまさに最高でした。やや懐疑的だった演説者でさえ、非常に多くのやりとりやイベントのスムーズな開催に圧倒されていました」と彼女は語りました。「「このカンファレンスはもともとバーチャルで開催するために作られたようだった」と言う人もいました。」

 

また、バーチャルイベントに関連するセキュリティ上の懸念について尋ねられたとき、Joseph氏はZoomプラットフォームの特性上、中断は問題にならないだろうと述べました。

 

Zoom Webinars では、事前に選択したパネリストのみがオーディオとビデオを使用できたため、中断行為から根本的に保護されていました。」と彼女は述べています。「さらに、Zoomには複数の管理者設定があり、問題が発生した場合にはチャット機能を監視して制限することができました。自分のプログラムのニーズに基づいて設定の制御を柔軟に管理できるのは、ありがたい機能でした」とJoseph氏は言います。

「転換して適応し、結果を出す」

Longino氏によると、4日間のイベントには前年比11%増の3,583名がバーチャルで参加し、338名のプレゼンターによる130のセッションを聴講しました。その中には、この年の招待講演者である米国保健福祉省のEric D. Hargan副長官によるセッションもありました。

 

Hargan氏は、最近の Advancing American Kidney Health Initiative に関する詳細な進捗報告書を提供できただけでなく、新型コロナウイルスへの対応に関するタイムリーな最新情報も提供できました。これはJoseph氏とNKFチームの迅速な行動がなければ実現しなかったかもしれません。

 

Longino氏は、バーチャルカンファレンスへの転換に成功したことはそれほど特別ではないかもしれないが、今回のように非常に短い時間で成し遂げたことにより、NKFのスタッフが迅速に適応しチームがゴールに集中し続け、適切なパートナーと手を組んだことを証明したと述べています。

 

「非営利の臨床活動の領域で、今回のような事例、特にこれほど大規模な事例は聞いたことがありません。Zoomのおかげでバーチャルへと転換して適応し、これほどの規模のミーティングを提供できたのです。」とLongino氏は述べました。

 

また彼は次のように付け加えました。「私たちのイベントは何の問題もなく終了し、肯定的なフィードバックしか得られませんでした。アカウントを追加する全体のプロセスや、Zoomによって提供された他のサポートは大変優れていました。ZoomのテクノロジーとZoomチームのおかげで、Spring Clinical Meetingsをバーチャルプラットフォームにスムーズに移行できました。」

 

バーチャルでの出席者数が増加したため、オーランドで開催される2021年Spring Clinical Meetingsでは、バーチャル/オンプレミスのハイブリッドイベントを検討しているとJoseph氏は述べました。

 

「移動や職場を離れることができない人にとって、必要な教育クレジットを取得するためのこのイベントは素晴らしい方法となるでしょう」と彼女は述べ、次のように続けました。「柔軟性が向上することにより、医学教育業界と医学研究分野全体にメリットがある可能性があります。現在も新型コロナウイルスと最前線で戦っている医師や看護師、臨床医がいらっしゃいますが、中には自分たちがいる都市の感染状況が悪化しているため、カンファレンスへの参加を断念せざるを得なかった人もいます。医療コミュニティがバーチャルでアクセスし、参加できるプラットフォームを提供することが、私たちの目指す未来なのです。」

Zoomでイベントをバーチャルに 

全米腎臓財団(NKF)の例は、対面イベントをZoomを利用してスムーズかつ迅速にバーチャルへと移行する方法を実証する素晴らしい事例です。Spring Clinical Meetingsをバーチャルに移行するにあたり何が必要だったのかについて、Jessica Joseph氏の現場からの声が綴られている、 同氏のLinkedInアカウント投稿 をお読みください。 また、サポート記事 Zoom Meetings対Zoom Webinars もぜひご覧ください。お客様のバーチャル カンファレンスに最適なソリューションを決定するのに役立ちます。

 

オンラインでのカンファレンス開催を成功させるためのステップバイステップ ガイドや、バーチャルカンファレンスを運営する方法に関するヒントをお探しでしたら、Zoomのイベントおよびテクノロジー専門家による 「オンラインイベントの企画と開催のための究極ガイド」をぜひご覧ください。

今すぐ始める