次世代の電気自動車 AFEELA が目指すのは“移動中も、もっとつながる未来” ソニー・ホンダモビリティとZoomの新たなる挑戦とは

Sony Honda Mobility とZoom社員
Sony Honda Mobility Logo
設立 :

2022年

本社所在地 :

〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-2 ミッドタウン・イースト9階

業界:

自動車

課題:

リモートワークやハイブリッドワークが一般化する中で、移動中の車内をテレワーク空間として使用したり、出先でビデオ会議を行ったりするユースケースが増えると予測され、車内外を繋ぐシームレスなコミュニケーション環境の提供が必要とされていた。しかし、PCや会議室の機能をそのまま搭載するのではなく、車内ならではの利用シーン、特に複数人でのビデオ会議参加も想定した AFEELA 独自のコミュニケーション空間を実現する必要が。また、車載カメラのOSインターフェースとSDKの仕様の違いが判明し、技術的な課題を迅速に解決する必要があった。

導入成果:

Zoom Meeting SDKの採用により、高いカスタマイズ性とコストパフォーマンスを実現し、AFEELA ならではの利用シーンに対応できる独自のビデオ会議アプリケーション開発に成功した。また、有償サービス Premier+ Support を通じてZoomの専任チームによる迅速かつ柔軟な技術支援を行い、開発中の技術的な課題を速やかに解決。強固なパートナーシップを築き上げ、モビリティ空間での新しい働き方を提案する革新的なコミュニケーション体験の基盤が構築された。

導入ソリューション

独自のコミュニケーション体験を目指して新たなモビリティ空間の実現へ

 

移動空間を感動体験に変える ─ ソニー・ホンダモビリティは、多彩なパートナーとの協業により、今までになかった車内空間、「Mobility as a Creative Entertainment Space」の創造を目指しています。そのパートナーの一社として、ソニー・ホンダモビリティが選んだのがZoomでした。

 

 

2024年11月、ソニー・ホンダモビリティはZoomのビデオ会議システムを AFEELA に導入することを決定。Zoom Meeting SDKを活用し、AFEELA の車内ならではの利用シーンにも対応できる独自アプリの開発に成功しました。

 

両社が目指すのは、ビデオ会議システムを超えた、新しいモビリティ空間の実現。両社がパートナーシップを結んだ背景や、導入にあたってZoomが提供したサポート、今後の展望について聞きました。

ソニー・ホンダモビリティが描く移動手段を超えたモビリティ

 

「多様な知で革新を追求し、人を動かす。」をパーパスとして掲げるソニー・ホンダモビリティ。ソニーグループと本田技研工業のジョイントベンチャーとして2022年に設立した同社は、両社が持つ技術、知見や開発力を融合し、新しいモビリティ AFEELA の開発を進めてきました。

 

「AFEELA を通して、人とモビリティの関係性を再定義し、車を単なる移動手段から感動空間・体験に進化させることをビジョンとしています」と、同社IVIシステム開発部 IVIシステム課 澤山康二氏が語るように、AFEELA が目指すのはこれまでにないモビリティのカタチです。

 

 

そのコンセプトは、Autonomy(進化する自律性)、Augmentation(身体・時空間の拡張)、Affinity(人との協調、社会との共生)という3つの「A」。モビリティが知性を持ち、人とのインタラクティブな関係性を築く未来を描いています。

 

この実現に向け、同社はエンターテインメントや通信技術を活用。車内にさまざまな価値を与えています。

 

例えば、フロントにはパノラミックスクリーンを搭載し、多彩なアプリが楽しめる車室内空間を実現。また、ソニーの立体音響技術も搭載することで、没入感のあるオーディオ体験も可能にしています。こうした特徴により、AFEELA は移動を超え、感性や行動に働きかける新しいモビリティ体験を創出しています。

 

AFEELA ならではのコミュニケーション空間のために

 

AFEELA の開発が進む中で、ソニー・ホンダモビリティが着目したニーズの一つが新しい働き方でした。「近年、働き方が多様化する中で、車内を一時的なテレワーク空間として使用したり、出先でビデオ会議を行うといったユースケースが増えていくと予想しています」(澤山氏)

 

 

さらに、澤山氏はこう語ります。「リモートワークやハイブリッドワークが一般化し、移動中でも仕事やコミュニケーションを途切れさせない環境が求められるようになりました。こうしたユースケースに応えるため、車内外をつなぐビデオ会議システムを提供するというアイデアが生まれ、Zoomの導入につながっていきました」

 

数あるビデオ会議システムがある中で、なぜZoomを選んだのか。その理由を澤山氏は次のように説明します。「ビデオ会議システムの中でも特に高いシェアを持ち、幅広く支持されているサービスであり、車内での機能実装のようなニーズにも柔軟に対応いただけると感じたためです」

 

AFEELA では、PCや会議室のビデオ会議機能をそのまま車両に搭載するのではなく、車内ならではの利用シーンにも対応できることを重視しました。「例えばPCから一人で使う場合とは異なり、車内から複数人で一緒にZoom会議に出席するケースも想定されるので、車室内全体が映るカメラや各席ディスプレイも活用して、一人でも複数人でも快適に使える、AFEELA ならではのコミュニケーション空間を提供したいと考えました」(澤山氏)

 

こうした空間を叶えられる拡張性の高いサービスを展開している点も評価され、Zoomとのパートナーシップが実現しました。

Zoom Meeting SDKを選んだ理由

 

ビデオ会議システムの導入にあたり、ソニー・ホンダモビリティが選択したのはZoom Meeting SDKでした。これは、開発者がZoomのビデオ会議機能を自分のアプリケーションやウェブサイトに組み込むためのソフトウェア開発キットです。Zoom Meetingsのバックボーンやグローバルに広がるネットワークなどのシステムはそのまま活かしながら、機能やUIなどをユースケースに合わせて柔軟にカスタマイズできます。そのような高いカスタマイズ性と基本的な機能を低コストかつ高品質で実現できるというコストパフォーマンスが、Zoom Meeting SDK採用の決め手となりました。

 

Zoom Meeting SDKの導入にあたっては、ZoomからAFEELA の車載プラットフォームで採用するAndroid Automotive OSをベースにしたSDKが提供されました。「合わせてご提供いただいたサンプルアプリケーションを参考にしながら、そのSDKを内包する形の自社アプリケーションの開発を進めました」(澤山氏)

 

しかし、導入には次のような課題もあったと澤山氏は振り返ります。「AFEELA には数多くのカメラが搭載されていますが、それらのカメラの映像を取得するためのOSのインターフェースが、我々が想定していたものとSDKが提供しているものとで違っていることが開発序盤に判明しました」

 

この課題をZoomに相談したところ、すぐに海外のエキスパートとのビデオ会議が設定されたと澤山氏は語ります。「そのインターフェースを使いたい理由や背景を説明したところ、すぐに理解していただき、代替手段をご提案いただきました。また、それに必要なSDKの修正とリリースを短期間で行っていただき、課題をクリアすることができました」

パートナーとしての支援でイノベーションを促進

 

ソニー・ホンダモビリティとZoomが密に連携し、強いパートナーシップを築くために、Zoomが提供したのが有償サービス Premier+ Support でした。その特徴について、ZVC JAPAN株式会社 グローバルサポート&サービス本部 テクニカルアカウントサービス部 テクニカルアカウントマネージャーの應俊氏は大きく3つのポイントを解説します。

 

 

「一つ目は、専任のテクニカルアカウントマネージャーが“パートナー”としてお客様に寄り添う点です」いつでも相談できる身近な相手として、成功に向けた継続的な支援を提供します。

 

「二つ目は、通常のサポートよりも、迅速かつ柔軟に対応できる点」先に挙げた開発序盤における課題解決でも触れたように、スピーディーに問題に向き合い支援する体制が整っています。 

 

「そして三つ目は、ZoomのAPIやSDKなど専門的な領域に特化したエンジニアによる技術相談が可能な点」お客様ごとの固有の課題に対して、エキスパートが的確なコンサルティングを行います。

 

これらの特徴を活かし、アプリ設計の段階からプロダクトチームとプレミアサポートチームが深く関与。開発環境と本番環境のシステム構成・要件をヒアリングした上で入念に導入を進めていきました。

 

その支援内容について、ZVC JAPAN株式会社 グローバルサポート&サービス本部 テクニカルアカウントサービス部 デベロッパーアドボケイトの杉道生氏は語ります。「Zoom Meeting SDKを最大限に活用いただけるよう、ワークショップの開催やベストプラクティスの提供など、様々な技術支援を行ってきました。ソニー・ホンダモビリティ様は、これらの支援を活用しながら独自のアプリを開発し、現在に至っています」

 

 

そのようなサポートを提供しながら実現への歩みを進めた本プロジェクト。その最大の価値は、イノベーションの促進ができたことだと應氏は振り返ります。「Zoomには『Delivering happiness』という基本理念があるのですが、これは、お客様やその先にいるユーザーの幸せを第一に考えるというものです。その理念のもとで、我々プレミアサポートチームがプロダクトチームと連携し、ソニー・ホンダモビリティ様のアイデアや技術的なチャレンジに耳を傾け、Zoomの技術と組み合わせて新しい機能や体験をお客様と共に創造していくことができました」

プロアクティブなサポートで迅速に課題を解決

 

 Premier+ Support を提供する中では、限られた時間で開発中のアプリケーションの問題を解決し展示するという挑戦も。「ソニー・ホンダモビリティ様とZoomのチームが緊密に協力し、複数回の技術改良を経てデモを成功させました。これはZoomがプライベートリリースを通じて新機能を提供し、その都度フィードバックを反映する形で、柔軟かつ迅速に課題を解決できた、チームプレイによるところが大きいと考えています」(杉氏)

 

Premier+ Support の特徴である、スピード感・柔軟性・高い専門性を活かしたサポートによって生み出した成果は、ソニー・ホンダモビリティとZoomの間の強力なパートナーシップの証となりました。

 

さらに、車載環境特有の制約を踏まえ、開発の各フェーズで潜在的な課題を予測し、事前に技術的なガイダンスやベストプラクティスを提供。こうしたプロアクティブなアプローチにより、潜在的な問題を早期に特定し、対策を講じることができました。「専任チームがプロジェクトの成功に責任を持つことで、ソニー・ホンダモビリティ様は本来の開発、つまり AFEELA という革新的な車載体験の創造に集中していただけたのではないかと考えています。」(杉氏)

共創が切り拓く“つながる空間”

 

ソニー・ホンダモビリティは、2026年に予定されている AFEELA 1 の納車開始に向け、開発を着実に進めています。Zoom Meeting SDKを活用したビデオ会議のアプリケーションにおいても、AFEELA ならではの新しいコミュニケーション体験やサービスの実現のため、さらなる進化に向けた取り組みを続けています。

 

「発売後のソフトウェアアップデートも想定し開発を進める中では、Zoom様とのパートナーシップは今後も欠かせません」と語る澤山氏。両社は、車載コミュニケーションの新しいスタンダードを共に創造していくことを目指しています。これは、単なるビデオ会議システムを超え、モビリティ空間での新しい働き方やライフスタイルを提案できるソリューションの共同開発を意味します。

 

 クルマは、移動の手段から“感動空間”へ。人と人、そして移動と体験をつなぐ新しいプラットフォームへ。ソニー・ホンダモビリティとZoomが描くモビリティの未来は、すでに新たなカタチになり始めています。

 

「ソニー・ホンダモビリティ様と共に、モビリティの未来を創造していけることを大変誇りに思っています。これからもお客様の成功を第一に、最高のパートナーシップを築いてまいります」(應氏)

 

Zoom Meeting SDK活用とPremier+ Supportの詳細な支援事例をPDFでご覧いただけます。

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