4000人規模のオンラインイベントを成功に導く ― マクロミルのZoom Webinars戦略

年100回のウェビナー運営、その裏側

Macromill
マクロミル
設立 :

2000年

本社所在地 :

東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F

業界:

マーケティングリサーチ事業

課題:

4500名規模のオンラインイベント「マクロミルカンファレンス」や、年100回程度のウェビナーを運営。トラブルのない安定した配信が最重要課題。またイベント開催前後の運営業務負荷も軽減したい。

効果:

配信トラブルが少なく、誰もが使い慣れているZoomを選んだことで、ストレスのないイベント運営を実現。今後はデータ分析によるコンテンツ改善、AI活用による運営業務の省力化にも期待している。

導入ソリューション

「Build your Data Culture」というコーポレートビジョンを掲げ、クライアント企業における「データに基づいた意思決定」を支援するビジネスを展開する株式会社マクロミル。現在ではオンラインリサーチ(ネットリサーチ)だけでなく、データ利活用のコンサルティングや戦略設計、インサイト抽出といったサービスも提供しています。

 

そんな同社が、毎年オンラインで開催している年次イベントが「マクロミルカンファレンス」です。マーケティング専門家の知見と実践が学べるイベントとして、その規模は着実に拡大しており、2025年の参加登録者は4500名を超えました。

 

このマクロミルカンファレンスや、年間およそ100回開催されているウェビナーの運営で活用されているのが「Zoom Webinars」です。配信トラブルが少ない信頼度の高さや、参加者にも利用が普及している点が評価され採用されましたが、今後はさらに「データ分析によるイベント内容の改善」や「イベント運営業務の省力化」にも期待しているといいます。

 

マクロミルでカンファレンスやウェビナーの運営に携わる、同社マーケティングユニットの橘 亮介氏、平林千奈氏に話をうかがいました。

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「データ利活用の伴走支援」へとビジネス領域を拡大

マクロミルは、日本のオンラインリサーチ市場を黎明期からリードしてきた企業です。

 

マクロミルが創業した2000年は、ちょうど日本でもインターネットが一般に普及し始めたタイミングです。低価格/短納期を実現したオンラインリサーチは、多くの企業ニーズをつかみ、同社も急成長を遂げました。それから25年以上が経った現在でも、マクロミルは市場を牽引する存在であり続けています。

 

さらに、近年のマクロミルは「Build your Data Culture」というコーポレートビジョンを掲げ、これまで培ったデータ利活用スキルを生かす新たなビジネス領域への拡大も進めています。具体的には、データ利活用のコンサルティングや戦略設計、インサイト抽出などのサービスを通じて、クライアント企業のデータ利活用を伴走支援するものです。

 

マクロミルでマーケティングユニット シニアマネジャーを務める橘 亮介氏は、こうした新たなビジネスの目的を、次のように説明します。

 

年次イベントとウェビナーには年間で数万名が参加

こうして事業領域の拡大を進めるマクロミルですが、やはり“マクロミル=ネットリサーチ”という旧来のブランドイメージが強く、同社の変化や新たなビジネスへの認知はまだまだ薄いと橘氏は指摘します。

 

そこで、年次イベントのマクロミルカンファレンスにおいても、同社の新たなビジョンやビジネスを広く理解してもらうことが開催目的のひとつになっています。同社でイベント全般をディレクションする平林千奈氏は、次のように話します。

 

「ネットリサーチのイメージが強いマクロミルですが、現在は事業領域を拡大していることを知っていただきたい。マクロミルカンファレンスが、お客さまのパーセプションチェンジ(認識変化)のきっかけになればと考えています」(平林氏)

マーケティング専門家が多数登壇する「マクロミルカンファレンス」

この年次カンファレンスに加えて、同社ではウェビナーを年に100回ほど開催しています。ウェビナーには1回あたり50~500名が参加しており、カンファレンスと合計すると、年間で数万名が同社のオンラインインベントに参加していることになります。

 

「コロナ禍の前後で比べると、コロナ禍以後はウェビナーの開催数が数倍に増えました。以前は対面形式のセミナーだったものを、オンライン化したことがきっかけです」(橘氏)

 

ウェビナーは、対面形式のセミナーよりも運営負荷、参加する側の負荷の両方が低いのがメリットです。コロナ禍以後、“リアルイベントへの回帰”が叫ばれるようになりましたが、それでもウェビナーの数自体はむしろ増え続けるだろう、というのが橘氏の予想です。

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信頼性と使いやすさで「Zoomは圧倒的なブランド」

マクロミルカンファレンスやウェビナーのライブ配信には「Zoom Webinars」が採用されています。前述したとおり、同社ではコロナ禍をきっかけに対面形式のセミナーからウェビナーへと移行しましたが、そのタイミングでZoomを選択しました。

 

「当時はちょうど会議がリモートに切り替わり、日本でもZoom(Zoom Meetings)が一気に使われ始めた時期です。すでに皆が使い慣れていて、トラブルが少なく信頼できるシステムであることも実感していたので、ウェビナーもZoomが適しているだろうと判断しました。ほかのツールとも比較しましたが、“Zoom一択”で決まったと記憶しています。それだけZoomは圧倒的なブランドでした」(橘氏)

 

“誰もが使い慣れている”というZoomの特徴は、あまり目立たないものの、実はイベントの運営側としては大きなメリットになっていると言います。

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さらに、イベントによっては登壇者がリモート出席するケースもあります。そんなときでも、Zoomならばあらためて使い方を説明する必要がなく、安心してイベントが進行できると平林氏は話します。

データ分析に基づいてコンテンツ改善を進めたい

マクロミルではこれまで、Zoom Webinarsを“信頼性の高いイベント配信ツール”として活用してきました。配信中のQ&A、同時通訳チャンネルといった機能は使っていますが、活用法としてはシンプルなものです。

 

ただし、Zoom Webinarsには、ほかにもさまざまな機能が備わっており、橘氏は「まだ全然使いこなせていないと思います」と述べます。マクロミルでは今後、Zoomの活用をどのように進化させたいと考えているのでしょうか。

 

まず橘氏や平林氏が期待を寄せているのが、Zoomを通じた「データ分析によるイベント内容の改善」です。

 

「ウェビナーの『マクロミルセミナー』は、何度も視聴されるリピーターのお客さまが多くいらっしゃいます。『マクロミルのイベントは高品質だから参加したい』と思っていただけるように、データ分析を通じてお客さまの満足度をさらに高め、イベントやセミナーとしてのブランドを強化していきたいと思っています」(橘氏)

 

マクロミルでも、イベント開催後には参加者アンケートを実施しており、そのデータを分析して評価につなげる取り組みは行っています。ただし、そのデータがイベントごとに分かれており、「イベント全体に対する評価」や「参加者個人の詳しいインサイト」までは得られないことが課題だといいます。

 

Zoom Webinarsの上位製品である「Zoom Webinars plus」「Zoom Events」は、イベントや参加者に関する詳細なデータ分析機能を搭載しています。Zoom上で開催されたすべてのウェビナーのデータを統合して分析できるので、たとえば「ウェビナー参加回数が多い参加者」や「ライブとアーカイブで繰り返し視聴している参加者」をホットリードとして抽出することができます。また、参加履歴やアンケート回答から参加者個人のインサイトを掘り下げて、どんな興味関心や課題を持っているのかを知ることもできます。

 

また、イベントごとの分析でも、単純なイベント参加者数やアンケート評価の集計だけでなく、参加登録ページから実際のイベント参加までの離脱率、イベント離脱までの時間など、イベント評価に役立つデータ分析が可能です。

運営業務の省力化も課題AI活用機能に大きな期待

橘氏と平林氏はもうひとつ、「イベント運営業務の省力化」も課題であり、そこにも期待を寄せていると話しました。

 

イベント運営に関わる業務は、開催当日に発生するものだけではありません。「参加登録ページの制作」「メールでの開催告知」「参加者へのリマインドメール送付」といった事前業務、「参加者リストの整理」「ホットリードの抽出」「アンケートの集計」「開催レポートの制作」といった事後業務も重い負担になります。

 

そうした負担を軽減するために、Zoom Webinarsでは「MAツール/CRMツールとの自動データ連携」「リマインドメール、参加お礼メール、欠席者フォローメールの一括配信」といった機能を提供しています。

 

さらに、Zoom Webinars plus/Zoom Eventsでは、生成AIが業務を支援する最新機能も提供されています。たとえばイベントの開催後、イベント内容の要約を自動生成する機能があります。しかも、文章のスタイルや文字量は「ブログ向け」「社内レポート向け」「SNS投稿向け」などと指定することができるので、イベント終了後すぐに目的に応じたサマリー文が出来上がるのです。

 

このように、Zoom WebinarsやZoomのイベント関連製品は機能進化を続けています。将来的にどんな機能が実現することに期待するかを尋ねたところ、平林氏は「アンケートデータだけでは見えてこないことも分析できるような、ウェビナーコンテンツの評価機能があるといいですね」と答えました。

 

一方、橘氏は、イベント業務を事前から事後まで「オールインワン」で支援してくれるようなツールに期待していると述べました。

 

「たとえば、イベントが終わった瞬間に、『セミナーレポートが出来ました』『動画の編集が終わりました』『Q&Aの盛り上がりやアンケートの結果をふまえると、今回のコンテンツの満足度は何点です』『次回はこういう改善を加えましょう』――などと、オートパイロット的な処理をしてくれるツールだといいですね。これらがオールインワンで、シームレスにつながる形で提供されたら、さらに投資する理由になると思います」(橘氏)

 

 

※本記事は、角川アスキー総合研究所が運営する「ASCII.jp」に掲載したコンテンツを再編集したものです。

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