「もう、好評としか言いようがない」 コールセンターの現場ニーズをすべて満た したZoomの導入
富士ソフトサービスビューロ 株式会社 https://www.fsisb.co.jp/
執行役員 技術本部長 秦 貴幸様
大塚昭彦(角川アスキー総合研究所 ASCII.jp編集部)
- インタビュアー(ASCII.jp編集部 大塚)から質問させていただき、それにご回答いただく形で進めます。
- 先日開催されたZoomtopia Japanでの講演は視聴させていただきましたので、そこから少し深掘りするようなかたちで質問をさせていただきます。
- ご回答の際、資料投影も可能です。その場合は、取材後に元データをご提供いただけますと助かります。
- 取材後、原稿をまとめた段階で内容をご確認いただけます。もちろん内容修正は可能ですので、取材当日はあまり硬くならず、フランクにお話しいただければ幸いです。
- 貴社のロゴデータをご送付ください。後日、事例リーフレット制作に使用します。
「コールセンターの現場からは、高精度な文字起こし、オペレーターの話す速度が適切かどうかの 判定、通話相手であるお客さまの感情分析といったAI機能が欲しいとリクエストされました。 『Zoom Contact Center』ならば、すべての機能がパッケージで提供されており、一定の料金体系 なのでコストの見通しも立てやすい。他社製品とも比較しましたが、こうしたニーズを満たせる製品 はZoom以外にありませんでした」
コールセンター業務やデータエントリー業務など、専門的で幅広いBPO(業務アウトソーシング) サービスを展開する富士ソフトサービスビューロ株式会社。同社では、新たにクラウド型コールセン ターシステム(CCaaS)の「Zoom Contact Center」を採用し、2025年秋から本番運用を開始しま した。豊富なAI機能が利用できるようになったことで、コールセンターの現場からもすでに高い評価 を受けています。
冒頭のコメントにあるとおり、富士ソフトサービスビューロで全社のシステムを統括する秦 貴幸 氏は、現在のコールセンター業務が必要とするさまざまな機能を「ワンパッケージ」で備えていたこ とが、Zoom Contact Centerを採用する決め手のひとつになったと説明します。その背景と採用理 由、現場での評価、そして今後の展望をうかがいました。
富士ソフトサービスビューロ株式会社(FSISB)執行役員 技術本部長の秦 貴幸氏
クラウド型コールセンターシステム(CCaaS)の導入拡大を推進 中
富士ソフトサービスビューロは、コールセンター事業、データエントリー事業、システム事業、人 材派遣事業、電子化保管事業などを展開する、総合BPOサービス企業です。
同社のコールセンター事業は、業界では中規模クラスにあたる1500シート程度を展開しており、 「規模が大きすぎないぶん、お客さまのご要望にも柔軟に対応できる点が強みです」と秦氏は説明し ます。特に、官公庁の行政サービスに関わるコールセンターでは豊富な実績を持っており、中には 10年以上継続している案件もあるといいます。
従来、同社コールセンターはオンプレミス型システムを中心に構成されていましたが、現在はクラ ウド型システム、いわゆるCCaaSの利用割合を増やしている段階です。秦氏は、コールセンターに おけるDX、AI活用の取り組みを進めていくうえでは、クラウド型システムのほうが有利だと説明し ます。
「業界ではまだまだオンプレミスの割合が多いのですが、オンプレミスのままでDXやAI活用を進 めようとすると、自社設備への大きな投資や再開発が必要になります。クラウドであれば、利用料だ けで済みますので、DXやAI活用が進めやすいわけです」
官公庁案件で「ISMAP対応」のZoomを発見、コストの見通しが 利くことが魅力
富士ソフトサービスビューロでは、数年前に他社のCCaaSを採用し、利用してきました。それが 今回、新たにZoom Contact Centerの利用も開始しました。きっかけは何だったのでしょうか。
「官公庁のお客さま案件で、入札の要件として『ISMAPへの対応』が明記されていたことがきっ かけです。ISMAP対応クラウドサービスの公開リストを参照したところ、Zoomが対応していること を発見しました」

Zoom Contact Centerの画面(通話中のオペレーター画面)。顧客情報やAIによ る通話内容の文字起こしが、シンプルで直感的なUIに組み込まれている
「もう、好評としか言いようがない」 コールセンターの現場ニーズをすべて満たしたZoomの導入 ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)は、クラウドサービスを提供する事 業者が、適切なセキュリティ対策を実施していることを評価、証明する制度であり、官公庁や自治体 におけるシステム調達の基本要件となっています。Zoomでは2023年12月、業界内ではいち早く ISMAP登録を完了しています。
一方、コールセンターの現場からは、AIを活用した業務効率化や応対品質向上支援の機能が求めら れていました。前述した「高精度な文字起こし機能」「適切な発話速度の判定機能」「リアルタイム の感情分析機能」などの機能です。
Zoom Contact Centerならば、こうした機能要求をすべて満たすことができ、他社製品との複雑 なインテグレーション(連携開発)は必要ありません。さらに、高度なオプション機能はパッケージ (AIエキスパートアシスト、品質管理など)として提供されており、コスト変動がない月額固定型で 利用できる点も魅力だったといいます。
「他社のサービスは、機能をひとつ増やすごとに追加料金がかかる仕組みになっていました。ま た、年単位の入札案件が多い当社の場合、運用コストの見通しが利くことが重要なので、コストが大 きく変動する従量課金モデルのAI機能は不向きでした」
精度の高いAI要約はオペレーターに好評、「カスハラ」対策もテ スト中
富士ソフトサービスビューロでは、2025年5月にISMAP対応コールセンターシステムの導入検討 を開始。6月には、ZVC JAPANからZoom Contact Centerについての説明やデモンストレーション を受け、社内での検証をスタート。正式契約を経て、9月には導入の第一弾として30シートでの本番 運用を開始しました。
導入においては、同社のSIパートナーであるMKI(三井情報)からのアドバイスや、ZVC JAPAN のプロフェッショナルチームによるサポートを受けた結果、「まったくトラブルなしで本番運用が開 始できました」と秦氏は振り返ります。
「Zoomのプロフェッショナルチームには、エンドユーザーである当社の側に立ってニーズをくみ 上げていただき、適切な設定やフロー開発を行っていただきました。その結果、システムはわれわれ の手元に届いた時点で“ほぼ仕上がっている状態”になっていました。システム導入がこんなにスムー ズに進むことはめったにないので、とても高く評価しています」
現場オペレーターには本番運用前に研修を行いましたが、直感的な操作画面(UI)を備えている ため理解が早く、翌日からすぐに本番運用をスタートできました。
さらに運用開始後、現場オペレーターからは、Zoom Contact CenterのAI機能に対する高い評価 が寄せられているといいます。
「もうね、オペレーターからは好評としか言いようがないですね」
たとえば従来、通話内容の要約記録は、通話後にオペレーター自身が手作業でまとめる必要があ り、1件あたり3~4分の時間がかかっていました。Zoom Contact Centerならば、AIがリアルタイ ムに文字起こしした通話内容に基づき、わずか数秒で要約を作成してくれます。オペレーターは、AI が要約した内容を確認するだけで済むので、業務負荷は大幅に減ります。
「もう、好評としか言いようがない」 コールセンターの現場ニーズをすべて満たしたZoomの導入 「最初にデモを見せていただいた段階から、ZoomのAIによる文字起こし精度の高さは実感してい ました。その正確な文字起こしをベースに要約をするので、当然、精度の高い要約が出来上がりま す。お客さまとの通話では途中で雑談などが混じることもありますが、その部分はきちんとカットし て、本題を的確にとらえた要約ができる点もいいですね」

AIが通話内容の要約記録を自動生成する「スマートノート」機能。要約時のフォ ーマット、必須記録項目などをテンプレートで指定できる

AIは通話内容から処理コードも自動選択する。オペレーターはそれが正しいこと を確認して対応を完了すればよく、業務負荷の大幅な軽減が実現する
コールセンターの管理者側でも、Zoom Contact CenterのAI機能が活用されています。たとえ ば、これまでは人手で行ってきた各オペレーターの通話評価やフィードバックは、オプション機能で あるAIエキスパートアシストを利用することで自動化され、管理業務の時間短縮につながっていま す。
また、社会問題になっている「カスハラ(カスタマーハラスメント)」への対策も、品質管理のオ プションにより実現しています。カスハラは、オペレーターの離職や休職にもつながりかねない重要 な問題です。
「たとえば『上司を出せ!』『馬鹿野郎!』などの怖い言葉や汚い言葉が出てきた、感情分析から お客さまが怒っていることが分かった、あるいは極端に長引いているなど、カスハラの兆しが見られ る通話はリアルタイムにリストアップされます。まだテスト導入の段階ですが、管理者がこれを見 て、素早く対応できるようにしたいと考えています」
「もう、好評としか言いようがない」 コールセンターの現場ニーズをすべて満たしたZoomの導入

管理者向けの通話分析画面。通話中に顧客の感情が変化した部分を音声やテキス トで確認するなど、オペレーターへの指導に活用できる実用的な機能が備わる
人員不足を補うコールセンターシステムが不可欠、バーチャルエー ジェントにも期待
コールセンター業界では、オペレーターの人手不足や採用難、離職率の高さが大きな問題となって います。そのため、富士ソフトサービスビューロでは今後、人員不足を補えるようなコールセンター システムの構築が不可欠になると考えています。
そのための具体的なソリューションとして、秦氏が期待を寄せるのが「Zoom Virtual Agent」で す。AIのオペレーターによる高度な自動応対、問い合わせへの対応が可能になり、人間のオペレータ ーの業務負荷の低減に寄与します。
「オペレーターの代わりにAIボット(バーチャルエージェント)が応対し、人間の判断が必要なと きだけ人が通話に加わるという世界は、近い将来、おそらく今後1、2年で実現するだろうと考えて います。現在はまだ、AIがしゃべっていると分かる、ちょっとした違和感が残っていますが、AIの 進化は非常に速いので、その課題もすぐに解消されるでしょう」
オペレーター業務を大幅に自動化することができれば、コールセンターの待ち時間が減ると同時 に、人間のオペレーターによるより丁寧な応対も実現し、最終的には顧客満足度の向上にもつながる はずです。
「現在のZoomは、Zoom Contact CenterやZoom Virtual Agentの開発にとても力を入れてお り、新しい機能も次々に追加されています。これからも開発の勢いを止めることなく、常に最新の機 能を持つサービスを、利用しやすい価格帯でご提供いただけるとありがたいと思います」