続くパネルディスカッションでは、事例紹介で登壇されたオーネットの原田氏、明成通信の井上氏に加え、株式会社ニーリーの伊藤一汰氏、クラウドネイティブ社長の齊藤愼仁氏が参加し、「ハードル」「ここ 2,3 年」「「隠れ Tips」という 3 つのテーマで本音トークが繰り広げられました。
客席からの質問も数多く飛び交い、熱い議論が展開されたパネルディスカッション
テーマ 1 「ハードル」:導入時の障壁と解決方法について
最初のテーマは「ハードル」。 Zoom 導入にあたって障壁はあったのか。また、それをどうクリアしたのかをパネリストが回答しました。
「一番のハードルは社員」と答えたのは、明成通信の井上氏。Zoom Meetings を導入する際も、「テレワークなど無理という声が多かった」とのことでした。オーネットの原田氏も、「年配者の多い結婚アドバイザーにどう受け入れられるか不安でした」と述べています。しかし、「Zoomを使わないと仕事ができない状況でしたし、社員の頑張りもあってトラブルなくリリースできました。新しいツールの導入を障壁ととるか、成長のチャンスと捉えるかは、考え方次第だと思います」
「課題は、通話品質とコスト」と指摘したのはニーリーの伊藤氏です。以前使っていた IP 電話の品質と料金が社内で不評だったことから、Zoom Phone 導入の際には、社員と経営陣の説得が必要になりました。そこで、現場で 1 カ月間トライアルを実施。経営陣には他社と比較した料金シミュレーションを提示するなど丁寧にプレゼンしました。その結果、「メリットをしっかり伝え、トライアルで納得してもらったおかげでスムーズに導入できました」。
一方、クラウドネイティブの齋藤氏は「ハードルは全くありませんでした」と一言。会場からは賛同や賞賛のどよめきが上がりました。
テーマ 2 「ここ 2,3 年」:変わるコミュニケーションツールのあり方
2 つ目のテーマは、コロナ禍の「ここ、2, 3 年」で何が変わったか。働き方だけでなく、Zoom をはじめとしたツール活用のトレンドを聞きました。
「大きく変わったのは、婚活パーティーをオンラインでやるようになったこと」と原田氏。今や、他業界でもオンラインイベントは広く普及しましたが、原田氏は「でも、画面で相手の顔を見ながら話すだけでは、何か物足りないですよね。そこで、今後はメタバースを利用したイベントやパーティーを実現できないかと考えています」
「Zoom Phone を使い始めたことが一番の変化」と語るのは伊藤氏。「以前からコールセンターにクラウド型のカスタマーサービス・プラットフォームを導入し、コミュニケーションの可視化を進めてきましたが、Zoom Phone との連携で相乗効果が得られました」と紹介。「電話に応対すると自動で問い合わせのログを残せるので重宝しています」と述べました。
「ここ 2~3 年で、多くのビデオ会議システムやチャットツールが登場する中、 Zoom 一色だったオフィスに変化が現れています」と語ったのは齋藤氏。「ユーザーの選択肢が増えるのは好ましいことです。いつも Zoom の画面ばかりだと見飽きてしまうので、ときどき別のアプリを使いたくなるんですよ」と会場の笑いを誘った。
テーマ 3 「隠れ Tips」: Zoom をより便利に使うテクニック
多様な業種で利用されている Zoom は、使われ方も千差万別。ときには、ZVC 社員が驚くような活用をされているケースもあります。そこで、パネリストに「隠れ Tips」を聞きました。
原田氏のお勧めはアバターの使用です。「部下たちと会話するとき、アバターだと和みます。怒っていても、アバターが可愛く口を膨らますだけなので、深刻な感じにならない。今後、身振り手振りが付くと、もっと楽しくなると思います」
伊藤氏が挙げたのは、カレンダー連携です。「Zoom でミーティングを設定すると、自動でカレンダーに予定が登録されるのは便利です」と評価しました。
「Zoom の録画データを API 連携でチャットツールに転送、ミーティング内容を自動通知しています」と言うのは齋藤氏。映像を文字に起こしてデータベースに蓄積し、分析した結果も共有するという高度な Tips を紹介。