Gainsightのチームは、Zoom AI Companionの活用でつながりを保ち、時間を節約

AI Companionのサポートで、Gainsightは従業員のAI使用状況を標準化し、時間を節約し、ミーティングの情報をより利用しやすくすることで透明性の文化を醸成しました。

Gainsight
Gainsightのロゴ
企業規模:

従業員数: 50~999人

業界:

テクノロジー

課題:

未検証のサードパーティAIアプリの使用でもたらされる、セキュリティとプライバシーの懸念に対処する必要性

メリット:

ミーティングを要約してくれる信頼できるツールを提供することで、従業員のAI使用状況を標準化。従業員がつながりを保ち、ミーティング内外で関わり合いながら時間も節約可能。ミーティングの情報をより利用しやすくすることで、透明性の文化を醸成

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社内のZoomミーティングで、サードパーティのAIによるメモ作成機能を使用する従業員が現れ始めたことから、GainsightのCIOであるKarl Mosgofian氏は、チームによる対応が必要だと考えました。

 

「もしも5人のミーティングで5つの別々のAIアシスタントが使用され、同じミーティング内容をそれぞれがレコーディングしたとしたら、もはやこれはセキュリティとプライバシーの問題になります。データがさまざまな場所に保存されてしまうわけですから」とMosgofian氏は言います。

 

Mosgofian氏と彼のチームは、標準化することで、全社的に広がるさまざまなツールの拡散を抑えることができると知っていました。なぜなら以前にも同様の状況に陥ったことがあったからです。さかのぼること2020年、GainsightはいくつかのミーティングプラットフォームをZoomに統合しました。この決定が、従業員のユーザー体験を改善したのです。

 

「弊社は世界規模で従業員が分散しているのですが、Zoomを活用し始めてからというもの、まさに大変革が起きました」と、GainsightのSaaS運用シニアエンジニアであるBrandon Wolf氏は語ります。「さまざまなミーティングツールが入り交じる中で、何年もの間苦労していました。Zoomの活用で従業員の業務がシンプルになり、とてつもなく大きな変化がもたらされました。」

シンプルな方法でAIを連携

Zoomのシンプルさは、AI Companionの導入時に大きな威力を発揮しました。AI Companionは、Zoomプラットフォーム全体で時間の節約とコラボレーションの向上に寄与するスマートAIアシスタントです。

 

Gainsightは企業として、自社のカスタマーサクセスプラットフォームと、従業員に提供できる時間節約機能においてAIの可能性を見いだしていました。Wolf氏は、これまで未検証のサードパーティアプリで経験していたセキュリティとプライバシーの懸念事項なしに、従業員にAIを提供できる機会をすぐに得ました。

 

「上層部から現場の従業員に至る、誰もがAIに注目していました。AI Companionが利用できるようになるとすぐ、全員が使えるよう有効にしました」とWolf氏は回想します。

 

「すでにZoomプラットフォームを検証済みだったため、セキュリティとプライバシーについての検証も比較的簡単に済みました」とMosgofian氏は言い添えます。

「AI Companionは、既存のアプリと連携している生成AIとしては、もっとも有用な機能の1つです」とWolf氏は言います。「Zoomの場合、有料ライセンスを取得さえしていればAI Companionを利用できるのが非常にありがたいです。高額なプランにアップグレードする必要はありません。」これはつまり、Gainsightが別のAIアシスタントプロバイダーに支払う可能性があった、ユーザー当たり最大30ドルのライセンス料金を支払う必要がなくなり、年間だと数千ドルもの節約につながることを意味します。AI機能のためにプレミアム料金を支払わなくて済むだけでなく、サードパーティのAIアプリを使用していた従業員への払い戻しも不要なため、その点でもコストを削減できました。

 

Zoomは、顧客コンテンツのデータをAIモデルのトレーニングに使用しないことを明確に示しており、それもGainsightチームにとって利点の1つでした。「Zoomは、自社データをAIのトレーニングに使用して欲しくないという顧客の意見に耳を傾け、別のトレーニング方法を模索しており、その透明性が非常に気に入りました」とWolf氏は語ります。

共有コンテンツは従業員が制御

従業員がAI Companionを使い始めると同時に、サードパーティAIアプリケーションの使用率が低下してきたことにMosgofian氏とWolf氏は気づきました。ミーティングホストは、外部のAIメモ作成機能が機密情報を取得するかもしれないという心配をすることなく、出席者が共有する情報をより制御できるようになりました。

 

Mosgofian氏は、こうした情報の制御を、現代の職場環境におけるミーティングの標準的なエチケットだと考えています。「ミーティングをレコーディングするかどうかはミーティング開催者が決めるべきです。ミーティングのAI要約が必要だと主催者が判断するなら、AI機能をオンにするべきですし、それを共有したい場合は共有すればよいのです」とMosgofian氏は言います。

 

従業員は、AI Companionによるミーティング要約の使い方を、毎回のミーティング開始時に自動的にオンにするか、その時々でオンにするか否かを自ら決めることができます。たとえば、Mosgofian氏の場合、自分が主催するミーティングでは毎回ミーティング要約をオンにするよう設定しています。

 

「後で参照するかどうかはわかりませんが、簡単に要約を入手できるのであれば、メールに要約が保存されていると思うだけで安心感が得られます」とMosgofian氏は語ります。

 

彼はミーティング終了後、生成された要約の確認と編集機能を大いに活用し、トピックから外れた会話の削除や、次のステップが正確に取得されていることの確認をしてから同僚に共有しています。

従業員の時間の節約とつながりの維持を支援

AI Companionによるミーティング要約により、従業員はメモ取り作業の時間を節約できますが、これはもたらされる価値のほんの一部にすぎません。AI Companionによってチームの結びつきが強まり、ミーティングでの話し合いからより多くの情報を得ることができます。

 

「ミーティング要約は、私たちにとってもっとも利用しやすいAI活用法の1つであり、実際に大勢が実務に利用しています。最大のメリットは、ミーティングの公式議事録を作成しなければならない従業員が、時間を大幅に節約できる点です」とMosgofian氏は語ります。AI Companionの導入前、Mosgofian氏はミーティング中に、大事な会話に加わらずに議事録作成に集中しなければならない時間がありました。AI Companionのおかげで、推定で以前より17%多くのミーティング時間を、影響力のある話し合いに集中できるようになりました。

Wolf氏は、めったにミーティングのレコーディングを見返さないことに気づきましたが、ミーティング要約ならざっと目を通すだけで会話の内容を思い出すことができます。「ミーティング全体をレコーディングしなくても、論点をまとめた要約があるというのは非常に価値があると思います」とWolf氏は言います。「AI Companionは、議論の中で何かに対処しなければならないときには特に、会話の内容を単純化してくれます。ほんの少しの文章にアイデアをまとめてくれるのです。」

 

多忙な経営幹部であるMosgofian氏もまた、受信ボックスに届くミーティング要約のおかげで、たとえ週次のIT運用ミーティングに出席できない場合でもチームの最新状況を把握できます。Mosgofian氏は現在、自分のチーム内の状況を引き続き把握しながらも、重要な意思決定を行う影響力のある会話に費やす時間が以前より1.5倍増えました。「ミーティングに参加する時間は全然取れませんが、ミーティング要約には目を通しています。議論の内容は、正確に把握していたいからです」とMosgofian氏は語ります。

より透明性の高い文化を醸成

Gainsightは、オープンコミュニケーションを重視する文化を持つ「人間第一」の会社であると自負しています。Mosgofian氏は、AI Companionによるミーティング要約によって、組織内のコラボレーションと透明性が新たなレベルに引き上げられたと述べています。

時間の節約と生産性の向上はAIの目に見えるメリットですが、Mosgofian氏は、会社内で幅広く情報を利用できるようにすることの文化的な影響にも関心を持っていると言います。

 

「たとえミーティングに出席できなかった場合でも、誰もがミーティングの内容を閲覧できれば、どんなメリットがあるでしょうか。より透明性が増し、コミュニケーションが深まり、チーム内やチーム間でオープンな関係を築くことができます。これこそが現代の組織の原動力、つまりコラボレーションと情報共有の能力にほかなりません」とMosgofian氏は語ります。

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