電話システム 業界別

プッシュ ツー トーク(PTT): 無線機に代わる代替機能がフロントライン ワーカーの必需品である理由

プッシュ ツー トークは、フロントライン ワーカーにとって効果的なコミュニケーション手段です。ハンズオン環境における PTT の利点と一般的な使用方法についてご紹介します。

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更新日 March 27, 2025

公開日 February 03, 2025

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昔から製造現場や小売店、医療現場などさまざまな環境で無線機が人気のコミュニケーション ツールであるのには、理由があります。それは、従業員が即座に一人または複数人のグループとつながることができることです。こうしたテクノロジーはプッシュ ツー トーク(PTT、プレス ツー トランスミットとしても知られる)とよばれ、操作が簡単なうえ、通話やテキスト送信をしてから応答までの待機時間を短縮できます。

ですが、スタンドアロンの無線機には弱点があります。かさばるうえ、頻繁に充電する必要があります。またほかのハードウェアと同様、従業員の増加に合わせて必要な無線機を購入し、故障した機器を修理・交換し、新しいモデルにアップグレードしていると、積もり積もって高額になりかねません。それに従業員は一日中ほかのデバイスとは別に無線機を忘れずに持ち歩く必要があり、オーディオ品質が常に明瞭だとは言えず、機能する範囲も限られています。

プッシュ ツー トークアプリを使えば、ご自身のスマホやタブレット端末を現代版無線機に変えることができます。しかも対応範囲は無制限、追加でデバイスを持ち歩く必要もありません。ここからは、組織がフロントライン ワーカーのコミュニケーションに PTT を活用している方法や、PTT がチームにもたらすメリットについてご紹介します。

プッシュ ツー トークとは

プッシュ ツー トークは、ボタンを押したり離したりすることでオーディオを送受信できるコミュニケーション方法です。

半二重通信システムを使って機能しているため、一度に送信できるのは自分か相手のどちらか一方です。これが、自分も相手も同時に話して聞くことができる、全二重システムとよばれる従来の電話を使った通話との違いです。

プッシュ ツー トークがデバイスでアクティブになっている場合は「受信」モードとなり、送信されてくるオーディオが聞こえる状態です。ボタンを押すことでデバイスが「送信」モードに切り替わり、音声メッセージを送信できる状態になります。ボタンを離すと、自動的に再び「受信」モードに切り替わります。

現在、プッシュ ツー トーク機能が利用できるのは、無線機や双方向ラジオのようなスタンドアロン デバイスだけではありません。電話プロバイダーが提供するサードパーティ アプリや PTT 機能を使うことで、携帯電話やタブレット端末がプッシュ ツー トークデバイスに変わります。このサービスでは、携帯電話ネットワークを介して、通話やチャット メッセージの送信に使用しているのと同じデバイスを使って、他者と接続できます。Verizon、T-Mobile、RingCentral などのプロバイダーは追加料金制でプッシュ ツー トーク機能を提供していますが、有料の Zoom Phone プランなら追加料金なしで PTT が付属しています。

プッシュ ツー トークアプリの利点

小売業製造業医療機関など、ハンズオン環境の業界のフロントライン ワーカーには、独自のコミュニケーション ニーズがあります。プッシュ ツー トーク テクノロジーは、ほかのタイプのコミュニケーションにはない独自の利点を備えており、そうしたニーズに対応します。それだけでなく、ご自分のモバイル デバイス端末でプッシュ ツー トークを利用すれば、無線機や同様の PTT 専用デバイスに勝るメリットを享受できます。ここでは、モバイル プッシュ ツー トークを検討されるとよい理由をいくつかご説明します。

グループ単位で送受信可能

プッシュ ツー トークならメッセージを複数の人々に同時に送信できるため、情報が常に更新され、要望への瞬時の対応が必要な環境に最適です。ボタンを押すだけで、チームの全員に向けて質問できます。必要な回答を求めて 1 つの部署に通話し、それが終わったら次の部署、また次、とかけ直す必要はもうありません。

Zoom Phone のプッシュ ツー トーク機能では、管理者はグループを作成して名前を付け、それぞれのグループにユーザーを追加できます。グループのメンバーをさまざまなチャネル番号に振り分けるのではなく、伝えたいグループの名前を選択するだけで済みます。

瞬時にコミュニケーション

電話を手に取り誰かに通話するというのはかなり簡単な作業に思えますが、連絡先を検索し、番号をダイヤルし、相手が電話に出るのを待つのはそれなりの時間がかかります。テキストやインスタント メッセージの場合は、メッセージを打ち込んで送信するために手が空いている必要があります。プッシュ ツー トークなら、有効にしてさえいればボタンを押して話すだけでほかのアクティブな PTT ユーザーにほぼ瞬時にしてメッセージが配信されます。受信側は手元にデバイスがある必要はなく、部屋の向こう側にいたとしてもメッセージが聞こえます。

使用しているデバイスを兼用

プッシュ ツー トークを通信会社のアプリや機能として使用すれば、従業員は既存のモバイル デバイスを使用できます。これにより、組織はスタンドアロンの無線機やラジオを購入する必要がなくなり、充電や保管の懸念もなくなるため、コストが削減され、運用上の問題が減ります。さらに従業員が現場に出るときには 1 つのデバイスを持ち歩く手間だけで済みます。PTT でオーディオを送受信しつつ、電話やチャットで引き続き連絡をとることもできます。

Zoom Phone のプッシュ ツー トーク機能は、Zoom Workplace アプリの一部であるため、従業員は使い慣れた環境で操作できます。別のアプリをダウンロードして展開する必要はなく、管理者は Zoom でこの機能を有効にするだけで、ユーザーに提供できます。

対応範囲を拡張

従来の無線機は限られた範囲でしか動作しませんでしたが、モバイルのプッシュ ツー トークデバイスはセルラー ネットワークか Wi-Fi を使用するため、対応範囲が広くなります。携帯電話接続さえあれば、別の都市や州にいるチームメンバーともプッシュ ツー トークを使用してコミュニケーションがとれます。

日常業務でのプッシュ ツー トーク: フロントラインでのユースケース

プッシュ ツー トークがフロントライン ワーカーとの接続にどのように役立つのか、いくつかの例をご紹介します。

「マネージャー、フロアに来ていただけますか?」

レジでの取引を取り消す必要がある小売業の従業員は、「午後のシフト」チャネルに切り替えて当直のマネージャーに助けを求めることができます。対応可能なスーパーバイザーがチャネルに応答して今向かっていることを伝えれば、ほかのマネージャーは、この状況が対応中であることがわかります。

「この商品の在庫はまだありますか?」

大規模店舗のマネージャーは特定のフロアエリアにいる従業員に連絡し、商品を補充する必要があるかを訪ねることができます。必要であれば、「店舗裏」チャネルに切り替えてその商品の在庫を出してもらえるかを確認できます。

Zoom Phone でプッシュ ツー トークを開始

組織で、Zoom Workplace の一部であるクラウド VoIP ソリューション、Zoom Phone を使用している場合、すべての Zoom Phone 有料ユーザーがプッシュ ツー トークを利用できます。別のアプリをダウンロードしたり追加費用を支払ったりする必要はありません。やるべきなのは、Zoom アカウントでプッシュ ツー トークを有効にすることだけです。その後、チャネルを作成し、組織のニーズに応じてチャネルにメンバーを追加します。

Zoom Phone をお使いでない場合は、Zoom の AI ファースト クラウド電話システムが、プッシュ ツー トークや SMS、グローバル通話などの機能を使ってチームのつながりを維持する仕組みをご確認ください。さらに Zoom Phone の AI Companion を使えば、通話内容の要約やボイスメールの優先順位付け、アクション項目の特定などを、AI アシスタントがすべて追加料金なしでサポートします*。


* Zoom AI Companion は、地域や業種によってはご利用いただけない場合があります。Zoom ユーザー アカウントの有料サービスに付随してご利用いただけます(追加料金なし)。

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