ノートルダム大学:「エコシステムとしてのクラスルーム」により教育と学習の機会を拡大

ノートルダム大学では、ZoomとPanoptoを統合してクラスルームに組み込んで、リモートでの指導とコラボレーションをサポートしました。

ノートルダム大学
ノートルダム大学のロゴ
企業規模:

従業員数1,000~9,999人

設立:

1842年

本社:

米国、インディアナ州、サウスベンド

業界:

高等教育機関

課題:

クラスルームテクノロジーの格差は、教授と学生が利用する体験の一貫性を欠落させる一因となりました。さらにパンデミックがもたらした制限により、対面学習の機会が脅かされたことでバーチャルなつながりが必要になりました。

ビジネス上のメリット:

Zoomにより、教授と学生に向けた公平な体験がサポートされ、個別学習の機会の利用、ゲストスピーカーのエンゲージメント向上、バーチャルプログラムの作成が可能になりました。さらに、大学側は未来志向の復元性と柔軟性を実現するための環境を整えることができました。

利用しているプロダクト

ノートルダム大学は、新型コロナウイルスのパンデミック時にバーチャル講義へと方針転換した後、2020年の秋に学生をキャンパスに迎え入れ、ソーシャルディスタンスを保持したうえで学習を進めたいと考えていました。

 

2020年秋学期には「デュアルモード」というハイブリッドモデルでの講義形式を導入しました。その準備に向け、NDスタジオ教育&学習テクノロジー(TLT)チームはカメラ、マイク、オーディオ機器を備えたつながりのある学習スペースとして、キャンパス全体で最大150のクラスルームを整備し、アップグレードを施しました。各教授はこの「エコシステムとしてのクラスルーム」内で、Zoomセッションのスムーズな開始、講義のレコーディング、ビデオ管理プラットフォーム「Panopto」とZoomの連携を活用したレコーディングの自動アップロードと保存が可能になりました。これらのレコーディングには大学の学習管理システム(LMS)からアクセスして、再生、保存、検索、検出を行うことができました。

 

ノートルダム大学のITソリューションアーキテクト兼ストリーミングプログラムマネージャーであるTom Marentette氏は「教授と学生のためのエコシステム環境を実現し、人間を中心に据えたアプローチを取ることが重要でした。つまり、学生と教授を最優先に考えるということです」と述べています。

教授と学生のための公平な体験

Panoptoとの連携により、講義をキャプチャするためのよりシームレスな自動化プロセスが構築されました。このプロセスはテクノロジーに対する能力や慣れの程度に関係なく、すべての教授が導入できるものでした。

 

ノートルダム大学の教育技術者兼Panopto管理者のCharles Barbour氏は「私たちは、誰もが公平にレコーディング体験、制御システム、再生体験を活用できるようにしたいと考えていました。今ではテクノロジー恐怖症がもっともひどい教授でさえ、すべてのレコーディング済みセッションを大きな問題なく学生と共有できるようになりました」と述べています。

 

ノートルダム大学は、学生が欠席した講義内容を把握する場合や、セッション後に講義内容を復習する場合に、それらのレコーディングが役立つことに気付きました。講義のレコーディングの再確認は、英語が第一言語ではない学生にとって特に有用です。

 

Barbour氏は「手が空いたときに講義内容を復習し、確実にその要点を把握できる有益な機能について、非常に多くの学生が報告をあげています」と述べています。

ゲストスピーカー&固有のパフォーマンス

哲学教授兼ノートルダム高等研究所所長であるMeghan Sullivan氏は、パンデミック中に彼女と学生たちがさまざまな方法でZoomの機能を試したと述べています。同氏は「この取り組みは『普段対面で行っている会話やアクティビティをソフトウェアに適応させる方法を見つけよう』という精神にあふれ、創造的かつ刺激的に思えました」と述べています。

 

Sullivan氏は、ノートルダム大学ロースクールの同僚と協力して、SF作家のTed Chiang氏と特別な講義を行う機会を得ました。パンデミック発生時は、講義をバーチャルで行うことに決め、Chiang氏はシアトルの自宅から毎週Zoomで参加しました。

 

Sullivan氏は「Chiangさんがキャンパスに来るのは数回の予定だったのですが、Zoomのおかげですべてのクラスに参加していただきました。今回のコースはSFとテクノロジーに関する講義だったので、この講義の思想に合うテクノロジーで試行しました」と述べています。

 

また、Sullivan氏はノートルダム大学にアーティストインレジデンスとして滞在するReginald Dwayne Betts氏が、キャンパスコミュニティのためにZoomを使用して、収監体験に関するバーチャルパフォーマンスをワンマンショーで行った様子についても回想しています。

チュータリング&メンターシッププログラム

パンデミック期間中、ノートルダム大学の教授と管理者は、大学職員の子どもたちや地元のサウスベンドコミュニティの学生にバーチャルチュータリングサービスを提供するために、TutorNDというプログラムを構築しました。このプログラムでは、ノートルダム大学の学生と最近の卒業生をチューターとして採用しました。

 

Barbour氏は「私たちはこのプログラムを急速に拡大し、信頼性、使いやすさ、子どもたちに対する一定基準のセキュリティ設定というニーズを満たす堅牢なソリューションを提供できました」と述べています。

 

TutorNDは、ノートルダム大学のメンドーザカレッジオブビジネスの教授が立ち上げた新しいプログラムにもインスピレーションを与えました。このプログラムでは、ZoomとPanoptoの連携と同じフレームワークを使用して、ウガンダの若い女性起業家にバーチャルメンターシップセッションを提供しています。また、ほかのノートルダム大学のアカデミックプログラムでも、バーチャルチュータリングにZoomを使用しています。

方針転換に向けた環境整備

ノートルダム大学の講義は対面に戻りましたが、Marentette氏は、大学側ではクラスルームエコシステムの一環としてZoomとPanoptoがもたらすメリットを引き続き活用するだろうと考えています。

2022年春に中西部を襲った嵐により、教授の大学出勤が困難になったときのケースを紹介します。ノートルダム大学2年生のKevin Wangさんは、悪天候のため、教授が最終的にZoomでの講義に切り替えた経緯を共有しました。Wangさんは「選択肢としてZoomで講義を行う柔軟性は非常に重要です」と述べています。

 

ノートルダム大学によるPanoptoとZoom連携の活用状況、および今後の継続的なビデオ活用に関する同大学の計画について詳しくは、ノートルダム大学のケーススタディをご覧ください。

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