導入については、2021 年末に予算化を進め、2022 年 4 月より社内活用ポリシーへの適用も含めたチューニングを進め、一部部署でのモデル稼働を経て、9 月より全社に向けてリリースを実施しています。アクティブホストライセンスによって内勤を中心とした 1 万 6000 名ほどが活用できる形となっており、法人向けの部署を中心に顧客からの要請に応じて Teams と Zoom を使い分けています。
認証については、Azure AD によってグループポリシーを設定したうえで、自動プロビジョニングによって許可されたアカウントのみが Zoom へのアクセスが自動的に許可されます。入社や人事異動などの際にアカウントが自動的に調整可能になるなど運用コストがほぼかからず、セキュアな形で運用できています。「個人ドメインからのアクセス制御やファイル送信のコントロールなど、Azure AD と連携することでセキュアな環境が負担なく維持できています。ZVC JAPAN の方と密に相談させていただけたことで、短期間のうちに実装、運用にこぎつけることができて感謝しています。」と岡田氏は評価します。
運用面では、全体で利用できるラインセスながら、利用しているアクティブユーザーのみの課金体系となっており、運用負担が少ない分導入の障壁を低く抑えることができる点は大きな魅力の 1 つ。「実際に活用した分だけの請求ですので、事前のコスト・シミュレーションに頭を悩ますこともありません。」と太田氏。
Zoom を展開する際にも、分かりやすいインターフェースのおかげで問い合わせが殺到することもなく、スムーズに導入できたと評価します。「運用チームは少数精鋭なため、問い合わせがないことは運用面でも助かっています。直感的に操作ができるという事もあり、マニュアルの作成も容易で、これだけ短期に全社展開ができたのは、過去にあまり例がありません。いかにユーザーフレンドリーかを物語っているのではないでしょうか」と高く評価する太田氏。ユーザー側の使い勝手だけでなく、設定画面がしっかりローカライズされており、日本のデータセンターを経由して使っていることも含めて、利用状況が把握しやすい統計情報なども使い勝手が高いと評判です。
品質面では、音声・映像共に満足のいくものとなっており、既存ネットワークへの影響も出てきていないなど、安定したコミュニケーション基盤の整備に成功しています。「特にノイズのコントロールが優れていました。大人数で会議をやっている隣で Zoom を使っても、周囲の打ち合わせなどの雑音を拾う事が少なく、ストレスなくビデオ会議を行う事ができます。」と岡田氏。オープンな世界でノイズキャンセリング技術を磨いてきた Zoom だからこその品質だと評価しています。
Zoom を新たに導入したことで、顧客接点における機会損失を解消することができ、Teams が使えない場面があってもコミュニケーションロスを回避することができるなど、さまざまな効果が生まれていると高く評価します。「絵文字やスタンプなどを使ったリアクション機能や顔出しで躊躇する人にうれしいアバターの機能などは最近展開しましたが、コミュニケーションの活性化にも一役買っている印象です」と岡田氏。また、役員会議など重要な会議や多くの顧客を集めたセミナーなど、会議の再設定が難しい場面でも、コミュニケーションの方法が複数あることで、安心感の醸成にも大きく貢献していると評価します。
ZVC JAPAN については「毎週のペースで導入に向けてミーティングを実施していただき、詳細な設定などの技術面や動作における運用面の懸念点などをディスカッションさせていただけたことで、安心して導入することができました。セキュリティ上の懸念点も、その都度丁寧に回答いただき、確信を持ってセキュアな環境が整備できることができました」と太田氏はその姿勢を評価しています。